東京市場は株安で142円台後半、ADP雇用者数上振れでリバウンド継続なるか(23/8/2)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、格付け機関による米国債格下げや日経平均急落などが影響して、143円台前半から142円台後半で推移した。

東京市場は株安で142円台後半、ADP雇用者数上振れでリバウンド継続なるか(23/8/2)

東京市場は株安で142円台後半、ADP雇用者数上振れでリバウンド継続なるか

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、格付け機関による米国債格下げや日経平均急落などが影響して、143円台前半から142円台後半で推移した。

7月28日の日銀によるYCC(イールドカーブコントロール、長短金利操作)柔軟化以降、日本の長期国債利回りが急拡大しなかったことなどから、市場はリスクオンのムードが強まり143円55銭まで上昇した。ドル買い一巡後は、日本時間早朝、格付け機関大手のフィッチレーティングスが米国の格付けを「AAA」から「AA+」に引き下げたことで143円台を割り込んだが、発表後の下げ幅は50銭ほどに留まった。

東京時間では、フィッチによる米国債格下げによる各市場への影響は限定的となったことから、ドルはじりじりと上昇し143円台を回復。ただ、株式市場が全面安となり日経平均がきつい下げとなったことなどから、ドルは142円63銭まで押し下げられた。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:142円92銭
高値:143円32銭
安値:142円63銭
終値:142円89銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円34銭
高値:157円50銭
安値:156円86銭
終値:157円09銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:94円58銭
高値:94円91銭
安値:94円00銭
終値:94円04銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:182円89銭
高値:183円13銭
安値:182円38銭
終値:182円51銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33123円12銭
高値:33158円58銭
安値:32628円29銭
終値:32707円69銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

21時15分、米、ADP雇用者数(前月比)、前回:49.7万人、市場予想:18.7万人
23時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:−60.0万バレル、市場予想:−79.0万バレル
23時30分、米、ガソリン在庫(前週比)、前回:−78.6万バレル、市場予想:−132.0万バレル

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド(20日移動平均線(MA)、±2σ)で確認すると、7月6日以降は、6営業日連続陰線示現というきつい下げとなり、バンド下限を下回る場面が見られたものの、100日MA(137円67銭)水準がサポートラインとして意識され反発。足元、頭を押さえられていた20日MA(140円68銭)を上抜いたほか、バンド上限の+2σ(144円02銭)が間近に迫っている。

日足の一目均衡表では、雲上限(141円83銭)水準も上回っており、雲下限までの調整は回避された。遅行スパンは実線でもみ合っているが、6月30日の年初来高値(145円08銭)を意識したリバウンドは継続ともいえよう。

引き続き米2年債利回りは4.8%台で推移しており、米国内ではほとんど利上げを織り込むような動きは見られないままだ。ただ、日銀会合後、ドルのリバウンド基調が強いことは事実である。日銀会合の結果と植田日銀総裁の記者会見を受けて、市場は「日本の金融政策方針は今しばらくは現状維持で、長期国債利回りの拡大はまだまだ先」「拡大しそうになっても日銀が臨時オペで対応するだろう」という見方が大勢を占めているようだ。

今晩の海外時間では、米雇用関係の重要な指標である7月ADP雇用者数が発表される。先月の発表では、市場予想を大幅に上回ったことで、その後の雇用統計への期待感が強まりドル高の原動力となった。結果として、その後の6月雇用統計は微妙な内容に留まったこともあり、7月7日はきついドル売りとなった。ADP雇用者数は「雇用統計の前哨戦」とも言われるが、「往って来い」となる要因となる可能性はある。

今晩のドルは、フィッチによる米国債格下げの余韻が残るなか、ADP雇用者数に注目だ。リバウンド基調が強い状況下、市場予想を上回る強い内容だった場合、ドルは上げ幅を拡大する可能性は十分想定しておきたい。上値メドは昨日の高値を上回る143円80銭、下値メドは昨日の安値水準の142円20銭とする。

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ドル円日足

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