NZ/円、短期は調整下げの動き。中期は“強気”。
7/19に発表されたNZ4-6月期CPIは前期比+1.1%、前年同期比+6.0%と市場予想の+0.9%、+5.9%を上回り、インフレ高止まりが意識されました。これを受けてNZドルは対米ドル、対円でNZ買いが一時優勢となりました。今週は日本の金融政策修正観測が後退したことや米労働市場の強さを示す統計の発表などで、円売り、ドル買いが強まる展開となり、NZドルは対米ドルで軟調、対円では小じっかりの展開となっています。
チャートを見ると、日足は3/24に付けた80.44を基点として下値を切り上げる流れを維持していますが、7/5に付けた89.69を直近高値として上値を切り下げる流れからも上抜けていません。この日足の上値抵抗は88.00-10にあります。88円台を回復して引ければ調整下げが一巡して上値トライの動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は88.00-10,88.50-60,88.88-90に、下値抵抗は86.90-00,86.30-40にあります。全て下抜けて終えた場合は84〜85円台にある一段と強い抵抗をトライする動きが強まり易くなります。21日移動平均線は88.14にあり、直近の陰線(7/20)もこれにぶつかって押し戻されており、下値リスクがやや高い状態でます。しかし120日、200日線は84.78と84.88に位置しており、中期トレンドをサポートしています。
一方直近の週足は、前週とは逆に実体が小さく下ヒゲの長い陽線引けとなり、下値トライに失敗した形で越週しています。今週は上値を攻めきれずに反落しています。現状は調整下げの範囲内ですが、87円を割り込んで越週した場合は下値余地がもう一段拡がり易くなります。この場合でも中期トレンドが強い状態を維持しており、84.50以下で越週しない限り、下値余地が限られる展開が予想されます。逆に、88.50-60の抵抗を上抜けて越週した場合は下値リスクがやや後退、89.60-70の抵抗を実体ベースで上抜けて越週した場合は新たな上昇トレンド入りの可能性が高くなります。週足ベースで見た上値抵抗は88.50-60,89.60-70に、下値抵抗は87.20-30,86.50-60,85.40-50,84.50-60にあります。全て下抜けて越週した場合は中期トレンドの変化に要注意。31週、62週移動平均線は84.52と84.68に位置しており、中期トレンドは“NZ強気”の流れにあります。
7/20現在、31週移動平均線は84.52に、62週線も84.68にあり、中期トレンドをサポート中。
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