N$シカゴポジション(23/7/24)

先週締日までの4通貨は、オセアニア通貨で米ドル買い、円・ユーロは米ドル売りになりました。

N$シカゴポジション(23/7/24)

シカゴポジション(CME)395

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション(単位:枚)
(2023年7月18日現在の数値)

シカゴポジション(CME)395

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

先週締日までの4通貨は、オセアニア通貨で米ドル買い、円・ユーロは米ドル売りになりました。その後の相場は米ドルの買いになっていますので、オセアニア通貨では上手く機能し、円はまだかなりのドルロングを持っていますが一安心となり、ユーロはドル先安を強めている中で明日の締日のポジションが気にかかります。

まずは豪ドルですが、再度ネットポジションで5万枚越えになりました。豪ドル高時にロングポジションを利確し、ショート枚数は不変でしたので、戻り売りをした訳ではありません。前週までは3年前の動きをなぞる形でしたが、結局高値0.69米ドルの2回目トライも失敗し、現状は再度底値模索の流れになっています。但し、戻り売りはしていないので、今回の下押しで豪ドルショートの買い戻しの可能性もありと思います。もし3年前のパターンを踏襲できるのであれば、直近の締日終値の底値だった0.6519を割らずに、上値は0.6910越えの終値を狙うことになるので、暫くはこのレンジを想定しておきます。NZドルはショートポジションをやや増やし、戻り売りしています。オセアニア通貨ではショートポジション増で揃っているので、NZドル一段の先安観の確認はネットで5千枚越えるかをみます。豪ドルがレンジになれば多分NZドルも僅かのショートを買い戻す可能性が高いと思います

円のポジションは円ショートが27,000枚減りました。円ロングの枚数は変わっていないので、ドル円急落でロングを手仕舞いした格好です。締日までのレンジは137円25銭〜140円16銭ですので、現状スポットからみればかなりの底値での手仕舞いしたことになります。総枚数でも2週間で5万枚以上減らしているので、先週のドル反発で明日の締日ポジションが注目されます。やれやれのロング手仕舞いになるか、再度ドルロングの積み上げ開始になるかをみます。ここまでのシカゴの動きでは後者の可能性が高いですが、前者なら相場の転換点になる可能性が出てきます。ユーロは遂に15万枚を越え、ネットで20万枚を狙う構えに入り、ユーロ先高観は現状水準では留まらないことを確認しました。2021年1月に最大で165千枚のユーロロングを持ちながらその後は腰折れしましたが、2020年9月には190千枚まで積み上げています。尚、ユーロのネットショートでは2015年4月に最大226千枚までありましたので、今回も20万の壁か、22万5千の壁をみます。今週はFOMCとECBがあるので、8月以降の相場の流れが出てくると思います。

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

シカゴはネットショートを3,600枚まで増やし、やや相場観らしきものが出てきました。目安のネット5千枚越えになるかをみます。締日18日までの週間高値は0.6413でしたので、0.63台でのショートメークになっているようです。ここから更に売り下がるかをみます。下図のチャートを見ると、黒のNZドル安トレンドラインが0.5585〜0.6305(昨年3月22日週締日終値0.6963から引いたもの)にありましたが、ザラ場で上抜きましたが、締日終値(0.6272)では綺麗に戻され抵抗線が効いています。今週は0.5580〜0.6300レンジでみておきます。先週この抵抗線を抜けた場合は0.6080〜0.6500の赤いNZドル高トレンドラインに移行できるかとしましたが、今週は逆にこの0.6080サポートを守れるかをみます。切れた場合はシカゴのショートメークが機能することになります。

さて実際の相場は、先週「…先週7月14日に高値0.6413を付けてから急落していますが、この0.6390〜0.6410は過去5回位の高値ゾーンになっているので、0.6530を目指すにはまず0.6420以上の終値を確認してからの買い直しが良さそうです。(一部略)下値は昨年4月4日高値からの抵抗線が0.6270〜80でサポートに変わり、これを下回ると14日高値の6回目トライが失敗だったことになり、再度下値模索になります。この場合は0.6240、0.6180〜90、0.6140、0.6090の順のサポートあり…」としましたが、高値は0.6410を越えることはなく、大きく反落し、最後のサポートを狙える位置まできています。最後のサポートは5月31日底値からの線で、今日現在では0.6100にあります。金曜日には0.6110まで上がるので、今週はこのサポートが死守できるかをみます。万一切れた場合は0.6050、0.6020、大台代わりの0.60から5月31日底値0.5985が下値目途になります。上値は0.6220、0.6250〜60に抵抗線があり、後者を越えれば再度0.6300〜10狙いになります。
(1NZドル=0.6172米ドル、7月24日10:10)

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)
折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)

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