豪ドル/円、短期は下値リスクを残した状態。中期は“やや強気”。
18日に公表された豪準備銀行の金融政策決定会合の議事録要旨では、「インフレ抑制に向けて追加引き締めが必要になる可能性もあり、8月の理事会で協議予定」「インフレ目標2%の達成にはまだ時間がかかる」「サービスインフレは依然として高止まりしている」などと、雇用、消費の減速の可能性があり、景気への影響を認識しながらも、追加利上げに含みを持たせる内容でした。為替市場はこれには反応しませんでした。7/20に発表された豪6月の雇用統計は、失業率3.5%、新規雇用は+3.26万人といずれも市場予想を上回り、豪ドルは対米ドル、対円で買いが一時優勢となりましたが、今週は日本の金融政策修正観測の後退や、アメリカの労働市場の強さを背景とするドル買いが優勢となる展開で、豪ドルは対米ドルでは上値を抑えられる動き、対円では堅調に推移しています。
チャートを見ると、日足は3月に付けた86.06を基点として下値を切り上げる流れを維持していますが、一方で上値も、6/19に付けた97.67を直近高値として上値を切り下げており、調整下げ局面にあります。短期的には7/12に付けた93.27を直近安値として上値トライの動きが強まっていますが、95〜96円台にある強い抵抗を上抜けておらず、下値リスクを残した状態です。95.50超えで終えれば調整下げが一巡した可能性が点灯、96.10-20の抵抗を上抜けて終えれば短期トレンドが“豪ドル強気”に変化して上値余地が拡がり易くなります。逆に、93.50以下で終えた場合は下値余地がもう拡がり易くなります。日足の上値抵抗は95.20-30,96.10-20,96.60-70に、下値抵抗は93.90-00,93.50-60,92.00±10銭にあります。21日移動平均線は95.38に位置しており上値を抑え込んでいますが、120日、200日線は91.73,91.91に位置しており、中期トレンドをサポートしています。
一方直近の週足は寄せ線で終え週初の寄り付き水準に戻しています。2020年3月に付けた59.91を基点とする中・長期的なサポートラインを若干下抜けた位置で越週しており、下値リスクを残した状態ですが、一方で、3月に付けた86.06を基点として下値を切り上げる流れを維持しており、このサポートラインの下値抵抗が92.50-60に位置していることから、これを割り込んで越週しない限り、下値余地も拡がり難い状態です。週足ベースで見た上値抵抗は95.40-50,96.10-20に、下値抵抗は94.00-10,92.50-60にあります。31週、62週移動平均線は91.45と92.53に位置しており、中期トレンドをサポート中です。
7/20現在、31週移動平均線は91.45に、62週線は92.53にあり、中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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