豪ドル/円、短期は“強気”。中期は下値リスクを残した状態。
6月6日、豪州準備銀行は政策金利(キャッシュレート)を0.25%引き上げ4.10%に決定しました。利上げ休止を予想していた為替市場はこれに反応して対米ドル、対円で上昇しました。声明では「最近のデータはインフレ見通しに対する上振れリスクが高まっており、委員会はこれに対応した」「インフレが妥当な期間内に目標に戻ることを確実にするためさらなる引き締めが必要になるかもしれない」「インフレ率を目標に戻すために必要なことを行う」「インフレ率はピークを過ぎたが、7%水準はまだ高すぎて目標範囲に戻るには時間がかかる」など、利上げ継続の可能性を示唆する内容となっています。また、7日に発表された1-3月期のGDPは前期比0.2%、前年同期比で2.3%となり、伸び率の鈍化傾向を示しました。今後も成長が減速するとの見方が強まりましたが、これに対する反応は鈍く下げは一時的なものに留まりました。
チャートを見ると、日足は昨年9月に付けた98.60を基点とするレジスタンスラインを上抜けた位置を維持しており、また、3月に付けた86.06を基点として下値を切り上げる流れにも変化が認められず、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。また日足の壁となっていた93円台に乗せたことで上値余地がもう一段拡がる可能性が生じています。日足の上値抵抗は93.80-90,94.10-20,94.60-70に、下値抵抗は92.50-60,92.20-30,91.20-30にあります。91円を割り込んで終えた場合は下値リスクが点灯、90円を割り込んで終えた場合は“豪ドル弱気”に変化して下値余地が拡がり易くなります。21日、120日、200日移動平均線は91.65,90.48,91.80に位置しており、全てを上抜けた状態にあり短期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。
一方直近の週足はタクリ足の陽線で終え、下値トライに失敗した形で越週しました。またこの足が92.20-30の週足の上値抵抗を上抜けており一段の上昇の可能性に繋げています。週足ベースで見た上値抵抗は94.10-20,94.60-70,95.10-20,95.70-80に、下値抵抗は92.40-50,91.10-20,90.00-10にあります。91円割れの越週で下値リスクが点灯、90円を割り込んで越週した場合は88円方向への新たな下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は90.83と92.17に位置しておりこれらを上抜けて、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れにありますが、中期トレンドは95円台に乗せて越週するまでは下値リスクを残した状態です。
6/8現在、31週移動平均線は90.83に、62週線は92.17にあり、短期トレンドをサポート中だが、中期は下値リスクを残した状態。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.07.27
南アランド円週報:『約1カ月半ぶり安値更新後に持ち直す展開。上昇トレンドの再開に期待』(7/27朝)
南アランドの対円相場(ZARJPY)は、7/11に記録した高値8.98円をトップに反落に転じると、今週後半にかけて、約1カ月半ぶり安値となる8.20円まで急落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.07.27
トルコリラ円週報『ムーディーズによる格上げやトルコ中銀のタカ派姿勢継続がリラを下支え』(7/27朝)
トルコリラの対円相場は、7/3に記録した高値4.99円をトップに反落に転じると、今週後半にかけて、約4カ月ぶり安値となる4.59円まで急落しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.07.27
来週の為替相場見通し:『日米金融政策イベント通過後のドル買い・円売りトレンド再開を想定』(7/27朝)
ドル円は7/3に記録した約38年ぶり高値161.99をトップに反落に転じると、今週後半にかけて、一時151.94まで急落しました
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2023.06.12
A$シカゴポジション(23/6/12)
先週締日までの4通貨は、シカゴの相場観通りに積み増したのは豪ドルと円、ユーロはポジション調整、NZは引き続き様子見になりました。
-
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。