A$シカゴポジション(23/6/12)

先週締日までの4通貨は、シカゴの相場観通りに積み増したのは豪ドルと円、ユーロはポジション調整、NZは引き続き様子見になりました。

A$シカゴポジション(23/6/12)

シカゴポジション(CME)389

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。


主要通貨ポジション(単位:枚)
(2023年6月6日現在の数値)

シカゴポジション(CME)389

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。
ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

先週締日までの4通貨は、シカゴの相場観通りに積み増したのは豪ドルと円、ユーロはポジション調整、NZは引き続き様子見になりました。
まずは豪ドルですが、前回と同じ総枚数だった3年前と、1週目のパターンが同じになりました。総枚数を減らして、その内訳でも豪ドルロングを14,440枚も減少させ、結果ロングを積み上げています。やはり最大総枚数18万枚からはリスク減にしています。
前回は次週に豪ドルショートを手仕舞いしており、その締日終値が0.5995、翌週の0.5959が底値になり、3週目からは豪ドルが大きく反発しています。同じパターンなら短期的な豪ドルの底値付近にいることになります。

今週の豪ドルをウォッチします。NZドルは全く相場観なしなので、オセアニア通貨一段安の見方に追随していないので、可能性としてはオセアニア通貨の戻りもあり得ますが、3年前の同時期にNZドルは2万枚のネットショートでしたので、NZドルからのオセアニア通貨買い戻しは期待できません。
円は遂にネット10万枚ショートになりましたが、目安のネット8〜11万枚内なので、一段の円安を見ているものの、総枚数ではリスク減に撤しており、12万枚を越え15万枚まで積み上げるのかをみます。
前回も書きましたが、昨年10月21日に151円95銭の高値を付けた週の締日がネット102,618枚の円ショート最大で、3週後には65,000枚まで手仕舞いしています。因みに12万枚越えは2018年1月まで遡る必要があり、この時点は2017年初の118円から2018年3月の105円割れまでショートをキープしています。過去のパターンからすると分岐点になる可能性もあります。
今週のFOMCで7月以降の金融政策を示唆する内容は重要になりそうです。

ユーロはポジション調整の2週間になっています。流石にユーロが低迷しているので、リスク減にしていますが、FOMCとECBを前にしてもネット15万枚のユーロロングはキープしていますので、両者の金融政策動向次第になります。

(1)シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート

チャートの青の棒グラフを見ると、ポジション調整後にネットショートを積み増し、昨年8月の水準近く(図中〇印)まできています。これ以上になると、昨年2月のネットショート86,000枚付近になりますが、そこまで豪ドル安を見ているかは今後2〜3週間の動きによります。上記の様に総枚数からの動きではポジション調整の可能性もあるので、微妙な位置にいます。
チャートでは緩やかな黒の豪ドル高トレンドライン(0.6370〜0.7110)の下限を狙える形を維持していますが、先週の締日終値は、昨年10月11日底値(0.6272)と3月7日週底値(0.6592)及び4月25日週底値(0.6625)を結んだ緑のサポートが0.6710にあり、終値0.6669はこの抵抗線手前で止まっていますが、現在のスポット0.6740付近では越えているので、明日の締日で確認します。
越えれば、豪ドルショートを手仕舞いしてくる可能性が高まります。

さて、実際の相場は、先週「…流れは豪ドル安ですが戻りを試す流れになります。上値は0.6640の抵抗線が重要で、これを日足で越えて終われば、0.6458が目先の底値だったことが確認できます。この場合には0.6670〜80、0.6710を狙い、後者は週足でも抵抗線になっているので、更に一段高を狙うには0.6720以上の週末終値が求められます。下値は0.6550を切れて終われば再度底値模索になり、次のポイントは0.6450〜60が重要になります」としましたが、先週金曜日終値は0.6742となり、抵抗線0.6720を越えて終わっています。
週足ではこれまでの抵抗線0.6720が今週は0.6700に下がりサポートとなっているので、今週末の下値目途になります。

目先の流れは豪ドル安下での戻り模索になり、抵抗線としては0.6800〜10、0.6840〜50、0.6870〜80、0.6900〜10の順にあります。どこまで戻れるかになります。
下値は日足でも0.6690〜00のサポートが重要で、ここを割り込んでくると0.6660、0.6630、0.6600の順にサポートがあります。強いのは0.6550サポートで、これを切って終れば再度下値模索になります。
(1豪ドル=0.6739米ドル、6月12日11:05)

(1)シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)
折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。

オーダー/ポジション状況

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