ランド円レポート月曜版
〇先週の南ア円、6/2米雇用統計まではじり安、ドル円の上昇とともに週初高値を上抜け高値引け
〇6/2までの下げは南ア経済の弱さと、8月BRICSサミットにロシアを招待したというニュースが悪材料に
〇先月の武器輸出疑惑、今後の西側諸国との関係悪化により、当面は上値が重たい地合いが続くだろう
〇今週は直近のレンジ内での動きを継続、7.00レベルをサポートに、7.25レベルをレジスタンスと見る
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「基本的にフィボナッチの水準をベースにしたレンジの中での推移が考えられ、キリの良いところで大台7.00レベルをサポートに、7.25レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.99レベル、高値が7.16レベルと、想定レンジよりも狭い値幅の中で方向感が定まらない一週間でした。
先週のランドは、金曜米国雇用統計までじり安の展開を辿り大台7.0円をトライ後に強い結果を受けたドル円の上昇とともにランド円も週初高値を上抜け高値引けという動きでした。雇用統計までの下げは基本的な南ア経済の弱さに加え、南アフリカで開催中のBRICS外相会合において、8月開催予定のBRICSサミットにロシアを招待したというニュースが悪材料となっています。
プーチンが南アフリカを訪問すれば、国際刑事裁判所に加盟する南アは逮捕する必要がありますが、参加者全員に司法権適用が免除される外交特権を認めるとしました。このニュースは西側諸国にとっては面白くない話であり、先月出てきた武器輸出疑惑と併せて今後の西側諸国との関係悪化が懸念された面も強かったと見られます。BRICSの中には最大の貿易相手国である中国も含まれていますし、8月に向けて南アも困難な状況に追い込まれるリスクを考えると、当面は上値が重たい地合いが続くと考えざるを得ないでしょう。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
先週に関してはランド円はドル円(下段)の動きとほぼ同じで、ドルランドはほとんど横ばいであることがわかります。ここに南アにとっての悪材料がひとつ加わることで、改めて直近のドルランド高値(ランドの史上最安値)をトライする可能性は高く、ランド円はここ3週間のレンジ内での動きの後は、5月安値を再度トライしに行く展開ではないかと考えています。
今週のところは直近のレンジ内での動きを継続すると見て、大台7.00レベルをサポートに、7.25レベルをレジスタンスと、先週同様の見通しをしておきます。
注:ポイント要約は編集部
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