豪ドル/円、短期は“やや強気”。中期は下値リスクを残した状態。
5/16に公表された豪準備銀行政策決定会合議事要旨(5/2開催分)では、「経済指標、CPI次第で更なる利上げが必要になる可能性」「インフレ率を目標水準に引き下げるために必要な措置を講じる決意」と、追加利上げの可能性に含みを持たせる内容でしたが為替相場には影響ありませんでした。また、5/18に発表された豪4月の雇用統計は失業率3.7%、新規雇用▼4,300人といずれも市場予想を下回り、これを受けて豪ドルは対米ドル、対円で売りがやや優勢となる場面がありましたが、マーケットは難航していた米債務上限引き上げ交渉が合意に達する可能性が高くなったことで市場に安心感が広がりリスクオンの動きが強まったこと、米金融当局者のタカ派的な発言が多くみられたことから金利が上昇、ドル全面高、円独歩安の動きとなっています。豪ドルは対米ドルで弱含み、対円では堅調に推移しています。
チャートを見ると、日足は3/24に付けた86.06を基点として下値を切り上げる流れを維持しています。この日足の下値抵抗ポイントは89.10-20にあります。また、5/2に付けた92.44を直近高値として上値を切り下げて来た短期的なレジスタンスラインから5/17の陽線が上抜けており、短期的には上値余地がさらに拡がる可能性が点灯中です。91.70-80に日足の上値抵抗がありますが、92円台に乗せて終えれば下値リスクが後退して一段の上昇に繋がり易くなります。逆に90.00-10に強い下値抵抗がありますが、割り込んで終えた場合は“弱気”の流れに戻します。日足の上値抵抗は91.70-80,92.00-10,92.40-50に、下値抵抗は91.00-10,90.60-70, 90.00-10にあります。21日、120日移動平均線は90.43と90.41に位置しており短期トレンドをサポート中ですが、200日線は92.00に位置しておりこれを上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。
一方直近の週足は小陰線で終え続伸に繋げられずに越週しましたが、下げエネルギーの強いものではなく、調整下げの範囲内に留まっています。今週は上値トライの動きが先行していますが、92.20-30の週足の抵抗を上抜けて越週した場合は下値リスクが後退して上値余地がさらに拡がり易くなります。逆に週足の下値抵抗が90.20-30にありますが、90円を割り込んで越週した場合は下値リスクが点灯します。週足ベースで見た上値抵抗は91.70-80,92.20-30に、下値抵抗は90.20-30,89.00-10,88.00-10にあります。88円を割り込んで越週した場合は、85〜86円方向への新たな下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は91.05と92.09に位置しており、これらをしっかりと上抜けきれておらず下値リスクを残した状態です。
5/18現在、31週移動平均線は91.05に、62週線は92.09にあり、これらをしっかり上抜け切れておらず下値リスクを残した状態にある。
オーダー/ポジション状況
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