ユーロ圏・米国の2月PMI景況指数速報値の予想
本日、ユーロ圏及び米国の2月PMI指数速報値が発表されます。前回1月分は全般的に予想を上回りましたが、欧米では明暗が分かれています。ユーロ圏では製造業がまだ好悪判断の50未満でしたが、サービス業は50を越えました。一方の米国は両方とも46台で、改善が見られていません。
今回2月の数値ですが、まずユーロは製造業・サービス業共に前回よりも上回る予想ですが、製造業はまだ50未満です。一方の米国も前回よりやや改善予想ですが、まだ両方ともに47台ですので、あまり芳しい数値とは言えません。先週15日に米国はNY連銀製造業景況指数が公表され、2月分は予想(▼18)を上回る▼5.8でドル買い材料の一部と見做されましたが、実際は良い数値とは言えません。1月が▼32.9と非常に悪かったのでこの反動と思われます。
2月に入り改善気味の米国経済指標に金利高となり、年央のFFレート上げも5.5〜6.0%まで予想する向きが出てきており、これが直近のドル買い材料になっていますので、今日の数値が予想通りの結果でも、米金利にその様に影響がでるのかを見たいと思います。
ユーロ圏2月PMI指数
(1)ユーロ圏製造業PMI景況指数
.
(2)ユーロ圏サービス業PMI景況指数
.
米国2月PMI指数予想
(発表時間23時45分)
製造業 1月は46.9(←予46.0) 2月:47.4(レンジ46.5〜48.5)
サービス業 1月は46.8(←予45.0) 2月:47.3(レンジ46.0〜48.5)
(今回予想)2023年2月21日10時00分現在)
下図は3地域の製造業PMI指数(米はISM)です。ユーロ圏は昨年10月を底値にして、非常にゆっくりですが、上向きになっています。今回予想通りなら、分岐点50の手前まできます。一方、日米はまだ低下傾向になっています。
ユーロ製造業PMI指数(青)と米(灰)ISM製造業指数、日本(オレンジ)PM I製造業指数
青の矢印:2月ユーロ圏製造業PMI指数予想値
赤:50
下図はユーロドルの日足チャートです。昨年9月25日底値からのサポートA(=1.0330)に沿ってユーロ高の流れを形成しています。途中11月4日底値からのサポートB(=1.0980)でユーロ上げが急激になりましたが、2月6日にBを下抜きました。それ以降は戻り高がC(=1.08絡み)、下限は2月7日底値から下したD(=1.0610)でややユーロ安の流れに変わってきています。もしDを切れると、1月6日底値のE(=1.0480)が次の目安となり、次いでAになります。ユーロ高に切り替わるにはまずCを越えることが必要で、クリアできればB方向になります。
今日のPMI指数や明日公表予定のFOMC議事録でCとD間のレンジブレークになるかは、米金利動向が鍵を握りそうです。
(2023年2月21日13:30、1ユーロ=1.0665ドル)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2024.12.09
ドル円週間見通し 米雇用統計直後の戻りは鈍く、11月15日から三段目の下落期入りを伺う(12/9)
11月雇用統計では、非農業部門就業者数が前月比22万7000人増となり市場予想の20万人増を上回ったが、10月分は速報の12万人増から3万6000人増へ大幅に下方修正された。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.12.07
南アランド円週報:『南アGDPはマイナス成長を記録。来週は南アフリカのインフレ指標に注目』(12/7朝)
南アランドの対円相場(ZARJPY)は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週初に、一時8.18円(9/20以来の安値圏)まで急落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.12.07
トルコリラ円週報:『リセッションと高インフレの二重苦で弱含み。来週も続落リスクに要警戒』(12/7朝)
トルコリラの対円相場は、今週前半にかけて、約2ヵ月ぶり安値となる4.27円(10/4以来の安値圏)まで急落しました。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:編集人K
2023.02.20
ユーロドル1.06台後半、米国休場で動意薄 (2/20夕)
週明け20日の東京市場でユーロドルは1.06台後半中心の小動き。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。