NZ政策金利の予想
明日22日（水曜日）午前10時に2023年最初のNZ中銀政策金利決定会合が開催され、政策金利が公表されます。
（市場の予想）
NZ準備銀行（中銀）政策金利（オフィシャル・キャッシュレート：OCR）
現行4.25％⇒4.75％に0.50％の利上げ予想（レンジ：4.50～5.00％）
（2月21日12時現在の予想値）
前回11月下旬の会合は市場の予想通り75BPの大幅利上げを実施し、上げは6連続となりました。今回の市場予想も7連続利上げで、しかも市場予想は50BPの利上げとなっており、レンジは0.25～0.75％になっています。
今回の利上げ予想に関するポイントとして
① 前回11月時の中銀経済見通しの中で、3月OCRを4.6％、6月5.4％ですので、今回の利上げ幅はその線に沿った予想になっています。
② 第4四半期CPIが前期比1.4％（予想1.3％）、前年比7.2％（予想7.1％）の伸びとなり、中銀の昨年11月時予想は第4四半期で、前期比1.7％、前年比7.5％だったので予想よりはやや下がりました。しかしながら、2023年第1四半期は、同1.8％、同7.5％の中銀予想になっており、インフレ低下が見込めない状況です。インフレ期待を冷ます意味で利上げ幅は50BPの予想になっています。尚、明日の中銀金融政策時に3ヶ月毎の予想が公表されますので、インフレ見通しには注意が必要となりそうです。
③ 雇用は2月1日公表の第4四半期就業者増減が前年同期1.3％（市場予想1.5％）と、3Qの1.2％と遜色なく、依然として雇用拡大が継続していることで利上げに繋がっています。
④ また中銀のGDP見通しは前期比で、2023年1Qは＋0.4％、2Qは▼0.5％、3Qは▼0.3％、4Q▼0.1％とマイナス成長予想が続くので、この点も明日の経済見通しと見比べる必要あります。
などです。
（１）エコノミストの2024年1Qまでの利上げ予想及び中銀の金利見通し
（2022年11月時）
前回11月時予想と比較して0.25％の利上げ幅が拡大しています。11月公表の中銀見通しよりは上げ幅が少なくなっています。今回3ヶ月毎の予想値改定がでますが、中銀はどの様に変更するのか注目します。エコノミストはやや景気に配慮した予想になっています。
（２）米・NZ政策金利推移（2017年1月以降）
今回予想通りの利上げなら、政策金利面ではNZが逆転し米国よりもやや金利高になります。先々をみれば、米国は5.50％付近までのFFレート上げを予想しており、今現在では、米国＞NZ予想になっています。
NZドル米ドル相場は、昨日のシカゴポジション373を御参照願います。昨日のNZドル米ドルは底値が0.6221～62レンジで、上値の0.6280、下値の0.6190は守られています。流れはNZドルが弱いですが、金融政策待ちになりそうです。
次回は2023年4月5日（水）に予定されています。
（2月21日15：20、1NZ＝0.6238米ドル）
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