米4月PCEとPCEコア予想
本日、米国の4月PCEとPCEコア及び個人消費支出が発表されます。いよいよ第2四半期のインフレ数値に入ってきます。前回3月は概ね予想通りとなり、インフレ高止まりが確認されました。個人消費は予想を上回り高めに推移しています。
今回4月はややインフレ高進基調が一服となる予想(PCRコアで年率4.9%)になっています。FRBの予想通りにインフレが沈静化する端緒になるのか、あるかは一過性とみるか、5月以降の数値及びその傾向が重要になります。下図を見ると、既発の4月CPIコアが下がったので、PCEコアも下がる予想になっています。FRB予想は3月時点で、年末のPCEコア(緑の横線)が4.1%ですので、この方向に向かうのかを見ていくことになります。その意味で今日の市場の受け止め方をウォッチしたいと思います。まず予想より高い結果となっても、3月を下回るのか否かを見たいと思います。その場合に10年債利回りに与える状況を見て、その後の株価への影響を見ることになります。また、個人消費支出は予想通りでも非常に高い数値なので、この数値の結果及びその影響も要注意になりそうです。
因みに5月11日発表の4月消費者物価指数コアは年率で6.2%となり、予想の6.0%(前月は6.5%)を上回りました。発表前のドル円相場は129円80銭付近でしたが、130円81銭まで急伸し、終値は129円97銭でした。米10年債金利も5月6日(金)終値3.12%が2.92%まで軟化しました。
(今回予想)
2022年5月27日9時現在予想
米国CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)前年比ベース推移
(オレンジ矢印が今回の2月予想値、赤はFRBのインフレ目標値2%、緑が3月FOMC会合時の2022年末予想値4.1%です。)
上図を見ると、FOMCの3月時会合で2022年末のPCEコアを4.1%(緑の横線)に上方修正しています(2021年12月末時点は2.7%)。6月15日のFOMCで改定値がでるので、上方修正か据え置きかを見たいと思います。下方修正はサプライズと思います。
下図はドル円の週足チャートです。今日のNY終値で今週足が完成します。昨日段階までは3連続陰線になっています。
流れは昨年初底値からのサポートA(=115円60銭)とそこから平行に上げたB(=120円50銭)とC(=122円00銭)でドル高トレンドを形成していました。その後3月14日週、21日週で、BとCを上抜けドルが急騰しました。ドル上げはD(=134円00銭)のサポートに沿っての上昇でしたが、3週前に下抜けてからはドル高調整となり、4月11日週の窓E(=126円46銭)を今週埋めています。上値は目先のF(=131円35銭)で2回トライし、新値更新ができず、ここ3週間ではラウンドトップ気味の動きになっています。従いまして、今週以降Eを下回る終値になると、ドル一段安への調整入りになりそうです。その場合には、124円・125円台にも幾つかのサポートありますが、方向性としては、Dの半値が123円10銭、次いで、C、Bのサポートが視野に入ります。
上値は今週の寄りが127円89銭ですので、ここが今日のポイントになっています。もし今日陽線になれば、かなり下ヒゲ(底値126円36銭)長くなり、下値トライ失敗になります。抵抗線としては128円10銭〜20銭にありますが、越えてくれれば、流れは3回目のFトライになりそうです。現状はドル一段安トライになるか、横這いの時間調整になるかの分岐点にいます。
(5月27日10:30 1ドル=127円02銭)
オーダー/ポジション状況
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