米株続伸すれば、ドルも連れ高推移か
〇本日のドル円、127円挟みのレンジ取引で方向性も乏しい
〇5/24に126.36まで下げた後低位揉み合いの様相、127円±50銭といったレンジ取引
〇不安定だった米株価は底入れという見通しも、株価が戻れば、好感してドルも連れ高推移か
〇本日は米経済指標として、4月PCEデフレーター・5月ミシガン大学消費者信頼感指数確報が発表予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは126.50-127.70、ドル高・円安方向は昨日高値の127.58が抵抗
〇ドル安・円高方向は、126.36の攻防に注目
<< 東京市場の動き >>
27日の東京市場は小動き。127円挟みのレンジ取引から依然として抜け出せず、方向性も乏しかった。
ドル/円は127.10円レベルで寄り付いたものの、基本的にはレンジ取引。保ち合いを経たのち、一時ドル安が優勢となるも下値は126.70円レベルまで。攻め切れず、失敗に終わると夕方に掛けては127円近くまでドルが買い戻されている。16時現在では126.90-95円で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「ロシア情勢」と「中国情勢」について。
前者は、WHO年次総会で、ロシア軍による医療施設攻撃について、侵攻非難決議を賛成多数が採択されたが、ロシアとともに中国が反対に回っていた。そうしたなか、ロシア発の要人コメントなどが聞かれたものの、強気な内容が多く観測されている。たとえば、シルアノフ財務相は「テクニカルデフォルトでも経済に影響なし」、プーチン大統領は「西側制裁も技術の断絶は不可能」など。また、プーチン氏はイタリア首相との電話会談でも、「世界的な食糧危機の解決に大きく貢献する用意がある。ただ、貢献するのは西側諸国が制裁を解除した場合のみ」と上から目線のコメントを発していた。
対して後者は、中国は前述したWHO年次総会におけるロシアの侵攻非難決議を反対しただけでなく、国連安保理ではで北朝鮮の制裁強化決議案にも拒否権を行使。後者は、それを受け決議案そのものが否決となった。そうしたなか、ロイターによると、中国は太平洋島しょ国の10ヵ国に対し、安全保障などでの協力を拡大する包括地域協定を提案。日米などに対抗すべく、自らの陣営への取入れを図っているようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は、24日に126.36円まで下値を広げたものの、その後は低位揉み合いの様相。ドルの下値トライに失敗に、再び方向性を欠いた動きで、おおよそ127円±50銭といったレンジ取引をたどっている。そんな小動きがこのあとも続く可能性もあるが、ドル/円の週足を見てみると過去11週連続で2円以上の変動をたどってきた。今週はここまで1.7円ほどの動きにとどまっていることからすると、いま一段の動意余地が残されているようだ。
今後さらに拡大が見込まれる日米金利差だけを考えた場合、明らかに円売り優勢なのだが、根強い米ファンダメンタルズの悪化懸念や、不安定な米株価などがさらなる円売りに歯止めをかけてきた。しかし少なくとも後者部分、NYダウなどの米株については底入れ、あるいは底入れ間近といった明るい見通しを指摘する声も聞かれ始めていることが、ドルの強気派にとっては好材料だろう。実際、NYダウは昨日終値ベースで500ドル以上も上昇している。株価がさらなる戻りをたどれば、好感してドルも連れ高推移か。
テクニカルに見た場合、ドル/円は足もとレンジ取引で方向性は乏しいものの、敢えてリスクを指摘すればドル安方向にバイアスが掛かりそう。フィボナッチポイントにもあたる24日安値126.36円を仮に下回れば、125円台へと続落しても不思議はない。ちなみに、3月末安値121.28円を起点とした上げ幅の半値戻しが前述した24日安値で、割り込むようだと同61.8%押しの125.10-15円、同76.4%押し123.65円などがターゲットに。
一方、本日は米経済指標として、4月のPCEデフレーターや5月のミシガン大学消費者信頼感指数確報が発表されるほか、来週初め米国が休場となることに向けた駆け込み需給といった警戒感も取り沙汰されているようだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは126.50-127.70円。ドル高・円安方向は昨日高値に当たる127.58円が抵抗に。上抜けると128円台回復から128円前半を目指す展開か。
対するドル安・円高方向は、フィボナッチポイントであり前回安値にも合致する126.36円の攻防に注目。割り込むと126円割れも否定できない。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2022.05.28
来週の為替相場見通し:『短期ドル売りトレンドは終了か。来週は底固めのフェーズ入りに期待』(5/28朝)
ドル円は5/9に記録した約20年ぶり高値131.36をトップに反落に転じると、今週は一時126.36(4/18以来の安値圏)まで急落しました
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。