豪ドル/円、短期は上値トライの動き、中期トレンドは豪ドル弱気の流れ。
オーストラリア経済は好調さを維持しており、第二四半期GDPも年率ベース3.1%と高い伸びを示しています。一方で低いインフレ率やサービス業と製造業との業況感格差の広がり、パートタイマー労働者の増加の陰で正規雇用が減少傾向にあることなどは懸念材料で、先進国同様の悩みを抱えているとも言えます。為替相場については、対米ドルではこれまでの豪ドル高の流れに変化が生じており、現在は修正局面にありますが、豪ドル/円相場については、短期は豪ドルが底堅い動きとなっていますが、中期は豪ドル安/円高基調に変化が見られません。
チャートを見ると、日足は7/15に付けた81.51を直近高値とする短期的なレジスタンスラインから若干上抜けており、短期トレンドは豪ドルやや強気の流れにありますが、4/26に付けた86.31を起点とするレジスタンスラインの上値抵抗が79.00-20近辺に位置していることからこれをしっかり上抜けて来ない限り、下値リスクにも警戒が必要です。日足の上値抵抗は78.30-40に、下値抵抗は76.00-10にあります。21日移動平均線は77.24にあり、若干上抜けていますが、ダマシとなる可能性にも注意が必要です。
一方直近の週足は、小陽線で続落を食い止めており、また、76.00-10の抵抗にも跳ね返されて越週しています。下値トライに失敗した反動で今週は上値余地を探る動きが先行していますが、上昇余力の強いものではないことや、2014年11月に付けた102.84を起点とするレジスタンスラインの下で推移しており、中期トレンドが弱い状態にあることから、反落する可能性にも注意が必要でしょう。この週足の上値抵抗83円台後半にあります。また、76円割れで越週した場合は下値リスクが点灯、74.50円割れも見た場合は、新たな下落トレンド入りの可能性が高くなります。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は78.90-00に、下値抵抗は76.00-10にあります。31週、62週移動平均線80.21と83.81あり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れに変わりありません。
月足は8月足が値幅の小さい足に終わり、上下の抵抗を抜け切れずに終えています。値動きが収縮しており、今後1-2ヶ月以内に一方向へ抜け出す可能性にも警戒が必要でしょう。31ヵ月移動平均線は89.90にあり、豪ドル弱気の流れにあることを示唆しています。
豪ドル/円【週足】
(8/31現在31週移動平均線は80.21に、62週線も83.81にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ)
オーダー/ポジション状況
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