ベネズエラのデノミ(2021/8/11)

先週5日にベネズエラ中銀が10月1日からデノミを実施して通貨の単位を100万分の1にすることを発表しました。

ベネズエラのデノミ(2021/8/11)

ベネズエラのデノミ

先週5日にベネズエラ中銀が10月1日からデノミを実施して通貨の単位を100万分の1にすることを発表しました。新興国ではしばしば通貨危機という言葉を聞きますし、通貨切り下げということは稀に起きています。しかし、デノミというのはおよそ教科書の中でしか見ない用語です。

ベネズエラではハイパーインフレーションが発生し、史上最悪の経済危機に見舞われているようですが、同国では2013年、2018年にもデノミを実施しているので、常識では考えられない状況と言えます。ちなみに同国のインフレ率は2019年に9500%、2020年は3000%だったそうです。

それだけの酷いインフレならば100万分の1のデノミというのも納得できますが、現在使用されているベネズエラの通貨ボリバルSの対ドルの動きをチャートで見てみましょう。週足チャートです。

ベネズエラのデノミ

2020年1月に1ドル約5万ボリバルSだったものが、現状では1ドル約400万ボリバルとなっていることがわかります。

10月からの通貨単位はボリバルDになり、今の水準よりも更に同国通貨が弱くなっていることを考えると1ドル5ボリバルDといったあたりになるのでしょうか。ちなみにDはデジタルのDですが、紙幣発行はそのままのようです。

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