米金利とドル円は逆相関
以前は米金利上昇=ドル円買い、米金利下降=ドル円売りという見方が多く、実際に米金利とドル円との相関は高かったのですが、6月に入ってからは、そのような相関は経済指標やイベントの直後に見られるのみで、大きくはそれぞれが別の動きをしています。
これは相関係数を見ると明らかなのですが、2月中旬から5月中旬まではほとんどの期間で20日間の相関係数が0.7以上とかなり相関がある状況でしたが、その後は相関係数が低下の一途を辿り6月8日には負の相関に転じました。現在は負の相関が-0.2〜-0.3程度で推移しています。
チャートをご覧ください。メインチャートが米金利の日足、サブチャートが米金利とドル円との相関係数です。
こうして見ると明確ですが、最近は米金利が低下傾向の中でドル円は円安に動いていることが、こうした数字にも表れています。
米金利は1.5%の水準に青い水平線が引いてありますが、これは米国株式S&Pの配当利回り(配当金額を金利に換算したもの)で、この水準よりも金利が上昇してくると(債券が売られると)、投資家から利回り期待の米債買いが入ってくる状態が続いています。
今後、8月下旬のジャクソンホールに向けて、改めてテーパリング思惑が高まる流れが出てきそうですが、その場合でも必ずしてもドル円は上がるとは限らないという感じもしてくるチャートです。
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