豪ドル/円、84.80超えで終えれば下値リスクがやや後退。82円割れなら一段の下落へ。
今週はオーストラリア独自の注目材料はなく、先週のFOMC後のアメリカの早期利上げ観測の高まりを受けたドルの買い戻しの動きや、リスク回避の円買いの流れを受けて、今週は週初から対米ドル、対円で豪ドルが続落するスタートとなりました。ダラス、セントルイス中銀総裁がインフレリスクに備える必要を示唆する一方で、パウエルFRB議長がインフレ加速は一時的なものとの見方を変えなかったことから、株式相場が反転、為替市場にも安心感が広がり、再び“リスクオフ”のムードが高まり、豪ドルは対米ドル、対円で反発に転じています。
チャートを見ると、日足は週初に付けた82.14を直近安値として反転、上昇に転じています。82円台の中期的な下値抵抗にも跳ね返されていますが、上値を切り下げる流れからは上抜けきれておらず、84.70-80にある日足の抵抗を上抜けて終えるまでは下値リスクを残した状態にあります。また、82円台を維持できずに終えた場合は一段の下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は84.30-40,84.70-80,85.10-20に、下値抵抗は83.50-60,82.80-90,82.00-10にあります。21日移動平均線は84.35に位置しており、これを上抜け切れておらず下値リスクを残した状態ですが、120日、200日線は83.22と80.51に位置しており、中期トレンドは “豪ドル強気”の流れを変えていません。
一方直近の週足は大陰線で終えており、単体では下値リスクが高いものですが、82円台の中期的な下値抵抗を守って反発に転じており、今週は先週の下げ幅の約80%まで値を戻しています。一方で、上値を切り下げる流れに変化が認められないことや、昨年3月に付けた59.91を基点とするサポートラインから下抜けた位置で推移しており、下値リスクを残した状態にあります。85台にしっかり乗せて越週するまでは上値余地も拡がり難いでしょう。一方で、82円台には中期的な下値抵抗が厚いポイントでもあることから、下値余地も限られる展開が予想されます。但し、82円割れで越週した場合は新たな下げエネルギーが生じて80〜82円のレンジ内で上値の重い展開となることが予想されます。週足の上値抵抗は84.50-60,85.00-10に、下値抵抗は83.00-10,82.00-10にあります。31週、62週移動平均線は82.21と78.23に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。
6/24現在、31週、62週移動平均線は82.21と78.23に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりない。
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