ドル円 ポンドの動き注視、要人発言には本日も注意(2/24夕)

24日の東京市場はドルが小高い。一時105.50円台まで値を上げ、ドルの上値を阻んでいる移動平均の200日線に再び絡む局面も観測されていた。

ドル円 ポンドの動き注視、要人発言には本日も注意(2/24夕)

ポンドの動き注視、要人発言には本日も注意

〇ドル円、105.55-60まで一時上昇、16時現在105.50前後で欧米市場迎える
〇米消費者信頼感指数とリッチモンド連銀製造業指数は好悪まちまちの結果に
〇本日も実施されるパウエルFRB議長の証言に要注意、内容次第では波乱要因に
〇ドル円は21日移動平均に下支えされている感もありドル高方向への動きを期待する声も多い
〇本日発表の米1月新築住宅販売件数や英中銀総裁らの講演や議会証言の内容に注視
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ105.10-106.00

<< 東京市場の動き >>

24日の東京市場はドルが小高い。一時105.50円台まで値を上げ、ドルの上値を阻んでいる移動平均の200日線に再び絡む局面も観測されていた。

ドル/円は、寄り付いた105.20円前後を日中安値にドルがじり高推移。移動平均の200日線が位置する105円半ばを超える105.55-60円まで一時上昇したが、ドルの上値も重かった。ただ、下値もすでに切り上がっており、105.40-45円では目先底堅い。16時現在では105.50円前後で推移し、欧米市場を迎えている。
そうしたなか、別途目についた値動きを示したのがポンド。対円では2018年5月以来となる150円台へと乗せるなど、終日を通して堅調推移だった。

一方、材料的に注視されていたものは、「米国情勢」と「中国情勢」について。
前者のうち、発表された2つの2月分の米経済指標、消費者信頼感指数とリッチモンド連銀製造業指数は好悪マチマチの結果に。前者が予想を上回る反面、後者は予想を下回る内容となっていた。そののち、パウエルFRB議長は注目の議会証言で「雇用市場の改善ペースは失速」、「景気の勢いは昨夏盛り返したのち失速」などと弱気コメントを繰り返したうえ、「金融緩和維持する姿勢」を再表明している。

対して後者は、カナダの下院が採決した「中国当局がウイグル自治区でウイグル族らにジェノサイド(民族大量虐殺)を行っている」との動議に対し、中国外務省が「内政干渉」と強く反発。また、英BBCが報じたウイグル自治区の収容施設での性的暴行を証言した少数民族ウイグル族の女性証言についても、「ウソつき。多くのデマをまき散らしている」などと完全否定している。そうしたなか、香港は議会議員らが就任時に行う「中国や香港政府に忠誠を尽くす」との宣誓に関して、対象を区議会(地方議会)議員にも拡大する規定改正案を発表。国際的にも物議を醸していた。

<< 欧米市場の見通し >>

2月の金融市場は全般荒れ模様。その典型例はやはりビットコインになるだろうが、NYダウをはじめとする米株や日本株の動意も活発だった。それらと比べると、やや見劣りするものの、前述したように本日になりポンドが対円やドルで2年数ヵ月ぶりの高値を付けるなど、荒っぽい値動きが伝播した感も否めない。ドル/円についても、「ダマシ」の動きが多いところは気掛かりだが、再び200日線に絡む値動きで動静が注視されている。

このあとも、米株と米金利の動きをまずは注視。また、前者とも絡む内容ながら、昨日に続き実施されるパウエルFRB議長の議会証言に要注意だ。基本的には昨日の米上院での発言を踏襲すると考えられるが、内容次第では波乱要因となる可能性も捨てきれない。たとえば、昨日は言及が見送られたNYダウなどの米株やビットコインなどのコメントについて、期待半分で警戒している市場筋も少なくなかった。

テクニカルに見た場合、ドル/円は105円半ばに位置する移動平均の200日線に絡む値動き。方向性がしっかりと定まったとは言いにくいが、同じ移動平均では緩やかな右肩上がりをたどる21日線(105.10円前後)に下支えられている感もあり、ドル高方向への動きを期待する向きも多いようだ。果たして200日線を「しっかり」と超えていくことができるのだろうか。ただ逆に、21日線を下回ると、下げが加速しかねない。

材料的に見た場合、中長期的には領有権をめぐる対立や人権問題などで話題に事欠かない「中国情勢」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「トルコ情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種」、「バイデン米大統領による政権運営」−−などが注視されている。
一方、本日の新規材料としては、1月の新築住宅販売件数といった米経済指標が発表されるほか、米財務省による5年債の入札が実施される見込みだ。また、米国ファクター以外ではポンドが一段高をたどるなか、英中銀総裁らの講演や議会証言が予定されており、そちらを警戒する声も。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは105.10-106.00円。上方向は、移動平均の200日線をしっかり超えれば今週高値105.84円が次のターゲットに。そのレベルも超えれば、いよいよ106円台回復か。
対するドル安・円高方向は、移動平均の21日線そして昨日安値の104.93円が強いサポートとして意識されている。

ポンドの動き注視、要人発言には本日も注意

ドル円日足

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