ドル円、一時106円台へと急上昇。米長期金利を睨みながらの神経質な展開
○ドル円米長期金利の急上昇などに伴い、米国時間朝方にかけて高値106.11まで急伸
○その後、パウエルFRB議長の金融緩和長期化を示唆する発言などが重石、105.87近辺まで小緩む展開
○ユーロドル安値1.2110まで下落後、長期金利低下などを支援材料に1.2168近辺まで持ち直す
○ドル円一目均衡表転換線や200日移動平均線を突破し、強い地合
○ファンダメンタルズも新型コロナウイルスの収束期待など、ドル円相場の上昇を意識させる材料増
○ただし、米長期金利上昇が米株を下押しし始めれば、リスク回避の円買いに波及する可能性も
○本日の予想レンジ:105.50ー106.30
海外時間のレビュー
24日(水)の外国為替市場でドル円は急伸。@米長期金利の急上昇(米10年債利回りは約1年ぶり高水準となる1.43%へ急上昇。米30年債利回りも約1年1ヵ月ぶり高水準となる2.29%へ急上昇)や、A上記@を背景とした広範なドル買い圧力、B欧米株の上昇を背景としたリスク選好の円売り圧力、C米1月新築住宅販売件数(結果92.3万件、予想85.5万件、前回84.2万件)の良好な結果が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値106.11まで急伸しました。しかし、2/17に記録した直近高値106.22をバックに伸び悩むと、DパウエルFRB議長(下院金融サービス委員会での議会証言2日目)による金融緩和の長期化を示唆する発言(インフレ目標達成には3年以上かかる可能性がある)や、E上記Dを背景とした米長期金利の急低下(米10年債利回りは1.43%→1.38%)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、105.87近辺まで小緩む展開となっております。
24日(水)の外国為替市場でユーロドルは下落後に持ち直す展開。@米長期金利の急上昇や、A対主要通貨で広がるドル買い圧力、B米経済指標の良好な結果が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.2110まで下落しました。しかし、節目1.21丁度をバックに下げ渋ると、CパウエルFRB議長によるハト派的な発言や、Dそれに伴う長期金利の低下(ドル高圧力の後退)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、1.2168近辺まで持ち直す動きとなっております。
本日の見通し
ドル円は一時106円台を回復し、2/17に記録した直近高値106.22に迫りました。@一目均衡表転換線を突破したこと、A200日移動平均線を突破したこと、B一目均衡表三役好転の継続、Cダウ理論の上昇トレンド継続、D1/6安値と1/21安値を結んだサポートラインの成立(添付チャートの緑線)を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(200日線をバックに上値余地を探る展開を想定)。ファンダメンタルズ的に見ても、パウエルFRB議長による議会証言をサプライズなく通過したこと(早期テーパリング観測否定→金融緩和長期化方針→株式市場のクラッシュ回避)や、新型コロナウイルスの収束期待など、ドル円相場の上昇を意識させる材料が増えつつあります。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安基調の継続をメインシナリオとして予想いたします(現在のように米長期金利の上昇と株高が併存している限りはドル高・円安トレンド継続。米長期金利の上昇が米株や商品市況を下押しし始めれば、リスク回避の円買いへの波及経路に注意が必要)。
本日の予想レンジ:105.50ー106.30
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2021.02.25
ドル円見通し クロス円全面高と米長期債利回り上昇による円安で、2月17日高値に迫る(21/2/25)
ドル円は2月24日深夜に106.10円まで上昇、2月17日午前に付けた高値106.21円に迫った。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2021.02.24
ドル円 ポンドの動き注視、要人発言には本日も注意(2/24夕)
24日の東京市場はドルが小高い。一時105.50円台まで値を上げ、ドルの上値を阻んでいる移動平均の200日線に再び絡む局面も観測されていた。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。