ドル円、一時106円台へと急上昇。米長期金利を睨みながらの神経質な展開(2/25朝)

24日(水)の外国為替市場でドル円は急伸。

ドル円、一時106円台へと急上昇。米長期金利を睨みながらの神経質な展開(2/25朝)

ドル円、一時106円台へと急上昇。米長期金利を睨みながらの神経質な展開

○ドル円米長期金利の急上昇などに伴い、米国時間朝方にかけて高値106.11まで急伸
○その後、パウエルFRB議長の金融緩和長期化を示唆する発言などが重石、105.87近辺まで小緩む展開
○ユーロドル安値1.2110まで下落後、長期金利低下などを支援材料に1.2168近辺まで持ち直す
○ドル円一目均衡表転換線や200日移動平均線を突破し、強い地合
○ファンダメンタルズも新型コロナウイルスの収束期待など、ドル円相場の上昇を意識させる材料増
○ただし、米長期金利上昇が米株を下押しし始めれば、リスク回避の円買いに波及する可能性も
○本日の予想レンジ:105.50ー106.30

海外時間のレビュー

24日(水)の外国為替市場でドル円は急伸。@米長期金利の急上昇(米10年債利回りは約1年ぶり高水準となる1.43%へ急上昇。米30年債利回りも約1年1ヵ月ぶり高水準となる2.29%へ急上昇)や、A上記@を背景とした広範なドル買い圧力、B欧米株の上昇を背景としたリスク選好の円売り圧力、C米1月新築住宅販売件数(結果92.3万件、予想85.5万件、前回84.2万件)の良好な結果が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値106.11まで急伸しました。しかし、2/17に記録した直近高値106.22をバックに伸び悩むと、DパウエルFRB議長(下院金融サービス委員会での議会証言2日目)による金融緩和の長期化を示唆する発言(インフレ目標達成には3年以上かかる可能性がある)や、E上記Dを背景とした米長期金利の急低下(米10年債利回りは1.43%→1.38%)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、105.87近辺まで小緩む展開となっております。

24日(水)の外国為替市場でユーロドルは下落後に持ち直す展開。@米長期金利の急上昇や、A対主要通貨で広がるドル買い圧力、B米経済指標の良好な結果が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値1.2110まで下落しました。しかし、節目1.21丁度をバックに下げ渋ると、CパウエルFRB議長によるハト派的な発言や、Dそれに伴う長期金利の低下(ドル高圧力の後退)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間5時50分現在)では、1.2168近辺まで持ち直す動きとなっております。

本日の見通し

ドル円は一時106円台を回復し、2/17に記録した直近高値106.22に迫りました。@一目均衡表転換線を突破したこと、A200日移動平均線を突破したこと、B一目均衡表三役好転の継続、Cダウ理論の上昇トレンド継続、D1/6安値と1/21安値を結んだサポートラインの成立(添付チャートの緑線)を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(200日線をバックに上値余地を探る展開を想定)。ファンダメンタルズ的に見ても、パウエルFRB議長による議会証言をサプライズなく通過したこと(早期テーパリング観測否定→金融緩和長期化方針→株式市場のクラッシュ回避)や、新型コロナウイルスの収束期待など、ドル円相場の上昇を意識させる材料が増えつつあります。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル高・円安基調の継続をメインシナリオとして予想いたします(現在のように米長期金利の上昇と株高が併存している限りはドル高・円安トレンド継続。米長期金利の上昇が米株や商品市況を下押しし始めれば、リスク回避の円買いへの波及経路に注意が必要)。

本日の予想レンジ:105.50ー106.30

注:ポイント要約は編集部

ドル円、一時106円台へと急上昇。米長期金利を睨みながらの神経質な展開

ドル円日足

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