欧州中央銀行(ECB)政策金利発表の予想
明日、ECBの金融政策会合が開催され、その後ラガルド総裁の記者会見が予定されています。
(2020年12月10日木曜日:東京時間21時45分、ラガルド総裁記者会見は22時30分)
欧州中央銀行政策金利予想(12月09日12時00分現在)
前回10月時の会合後、ラガルド総裁記者会見の冒頭で、
「現状のリスク環境を見ると明らかに下方に傾いており、ECBの運営審議会は、パンデミックの動き、ワクチンの投入時期の見通し、そして為替レートの進展を含め、入手する情報を注意深く査定していくことになるだろう。12月に行われるユーロスタッフによる新たなマクロ経済予想は経済見通しやリスクバランスの完全な再査定を行うことになるだろう。直近の査定に基づくと、運営審議会は 展開中の状況に応じ、そして経済回復を支援し、予想インフレへの道のりに関しパンデミックのマイナス影響を中和するため、金融状況を好ましいものに置くことを確実にすべく、必要に応じその手段を再調整することになるだろう」
としており、市場は追加緩和必至との見方になっています。上記表の金利関係では中銀への預金金利が一部エコノミストによりレンジ幅が出ていますが、全般的に金利はいじらない予想になっています。
(注)本文の「 」内はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(出所:ECB HPから)
従いまして、今回の注目点としては、
@ スタッフの経済見通しはどの位下方修正されるのか?そしてどの位の期間まで低成長が続くのか?(例:一部エコノミストはECB予想の2021年HICP 1%が0.7%に下がると予想)
A 市場は債券購入額の拡大と買入期間延長(2021年12月迄の半年延長か1年延長)が今回の追加としていますが、この他にどの様な緩和手段を採るのか?
B 10月会合以降、一段とユーロ高が進展していますが、これに対するコメントがでるか?
…為替に関しては、会合後やラガルドECB総裁の記者会見の質問などを注視します。
などが予想されています。
9月にユーロスタッフが作成した経済見通しの一部
(年率ベース%)
下図はユーロドルの日足チャートです。サポートラインA(=1.1970)とそこから平行線に上げたB(=1.2210)でユーロ高トレンドを形成しています。しかしながら、12月3日に陽線付けた後はC(=1.2145)を越えて実体での終値がありません。全て上ヒゲですので、今日以降もここがポイントになります。越えて終わった場合はトレンドラインのB方向に回帰しそうです。逆にもし上値が重く、下押しとなった場合はD(=1.2070)が目先のサポートになりそうです。更にここを切ると次はE(=1.2010)、次いでAが目途になりそうです。
今日以降Brexit絡みで英首相とEU委員長が会談する予定になっていますが、難航が予想されています。明日のECB金融政策を含めて、年末までのユーロが見えてきそうです。
(2020年12月9日14:30、1ユーロ=1.2128ドル)
オーダー/ポジション状況
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