トルコリラ円ショートコメント
先週の振り返りですが、サポートラインをトライして下げる可能性が高いと見て「19.00レベルをレジスタンスに、18.50レベルをサポートとする流れ」を考えました。実際のレンジは安値が16.79レベル、高値が19.18レベルと、相変わらずサポートラインの上で底堅い動きを継続した一週間となりました。
先週のトルコリラは、それまで懸念材料のひとつであったロシアからのS400購入に関して、トランプ大統領が現時点でトルコへの制裁は無いと明言したことが好材料とされましたが、今後も制裁が無い状態が続くかどうかは過去の米国とトルコとの関係を考えると確信は持てないところでもあります。
そして、今週は最大の注目材料となっている前中銀総裁更迭後の最初のトルコ中銀の政策金利決定会合が25日に開かれます。前総裁の段階でも今回は利下げが行われという見方が強かっただけに、利下げ推進派のエルドアン大統領の息がかかっていると見られる新総裁の下では、大幅な利下げが行われるのではないかという見方が強くなっています。
現時点でのコンセンサスというほど判断材料は無いはずですが、2.5%あるいはそれ以上の利下げが行われるのではないかと考えられ、現状の24%から21.5%、場合によってはキリがいい数字というのも変ですが20.0%あたりまではあり得るかもしれないと言われています。
ただ、前総裁が更迭されるまでは1%程度かと言われていたことを考えると、2.5%でもあるいはそれ以上はもちろんですが、トルコリラ売りに繋がる可能性が高いと言わざるを得ませんし、テクニカルにもサポートラインが間近に位置し続けていることを考えると、今週のトルコリラは要注意の週となりそうです。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 4時間足
緑のサポートラインは、先週示した年初来安値からのサポートラインです。現状はこのサポートに支えられながらも19.20水準で上値が重たくなってきていますので、狩野このサポートを下抜けると中長期的な上昇トレンドに終止符を打ち、下降トレンドへと転換する可能性を考えることとなり、テクニカルにも今週はヤマ場と言えます。
個人的には利下げがきっかけとなるトルコリラ安を考え、19.20レベルをレジスタンス18.60レベルをサポートとする週を見ておくことにします。
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