トルコリラ円ショートコメント
まず先週の振り返りですが、トルコリラ円は引き続き緩やかな上昇トレンドを継続しやすいチャートとなっていることから「31.40レベルをサポートに、32.00レベルをレジスタンス」とする流れを見ていました。実際のレンジは安値が31.59レベル、高値が32.37レベルと、予想よりもリラ高での推移となりました。
先週は14日に政策金利の発表がありましたが、主要な金利は全て据え置かれこれについては予想通りでした。エルドアン大統領は相変わらず中銀に対して引き締めは金融機関を利するだけと利下げ圧力をかけていますが、中銀の声明もまたタカ派スタンスを継続していたことは安心材料と言えます。それにしても南アにしてもトルコにしても大統領が中銀に対して圧力をかけているというあたりが、新興国たるところですね。
他には失業率が10.2%と前月と同じでしたが、こちらは悪化の予想に対して好結果となりました。週の動きとしてはトルコリラの動き以上のドル円の動きの影響が大きく、ドル円での円安の動きがトルコリラ円を下支えする材料となり、結果として思いのほかトルコリラ高となったと言えます。
4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足
週前半こそもみあいとなっていましたが、金曜の円一段安がドルコリラ円を持ち上げていることがわかります。トルコリラ円はチャート内に引いたピンクの平行線、上昇チャンネルのなかでの動きを継続していて、日米の金融政策イベントで多少の振れはあるかもしれませんが、今週もこのチャンネルの中で底堅い動きを継続しやすいと言えます。
ただ、ドル円での円安スピードがやや緩むと考えていることから、今週は上昇というよりは高値圏でのもみあいを考え、31.70レベルをサポートに、32.40レベルをレジスタンスとする週を考えておきます。
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