ドル円 バイデン発言注視、ドル/円はレンジ継続も(1/14夕)

14日の東京市場は、ドルが小じっかり。前日に割り込んだ104円台を再び回復したものの、上値も重かった。

ドル円 バイデン発言注視、ドル/円はレンジ継続も(1/14夕)

バイデン発言注視、ドル/円はレンジ継続も

〇ドル円、103.80-95内での一進一退を辿り104円前後を上抜け日中高値の104.20レベルへ
〇米下院でトランプ大統領の弾劾訴追決議案が可決、上院で弾劾裁判が開かれることに
〇経済対策やコロナ対策などバイデン次期大統領による発言内容に注視
〇本日は週間ベース米新規失業保険申請件数が公表、パウエル議長の講演内容などにも注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ103.60-104.50

<< 東京市場の動き >>

14日の東京市場は、ドルが小じっかり。前日に割り込んだ104円台を再び回復したものの、上値も重かった。

ドル/円は103.80-85円で寄り付いたのち、しばらくはレンジ取引。103.80-95円といったなかでの一進一退をたどっている。しかし、前夜から抵抗として寄与していた104円前後を上抜けると、ストップロスを巻き込み日中高値である104.20円レベルへ。その後はやや上げ渋るも底堅く、早朝にはレンジ上限だった103.95円レベルが今度はサポートに。16時現在、ドル/円は104.00-05円で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米政治情勢」と「新型コロナ」について。
前者は、米下院で行われた「トランプ大統領の弾劾訴追決議案が可決」され、今度は上院で弾劾裁判が開かれることになった。依然としてペンス副大統領は罷免には消極的な態度を示しているが、そちらの出方も注視されている。なお、ロイターは関係筋の話として、「上院共和党指導部が15日にも弾劾裁判を開始する可能性を検討している」と指摘。果たして、どういったところに落ち着くのか動静には要注意だ。

対して後者は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計で全世界の感染者数が9200万人、死者数が200万人近くまで広がりをみせるなか、先日日本で発見された「第4の変異種」に続き、今度は米国でも米オハイオ州立大研究者チームが「新たな変異種2つが見つかった」と発表し話題に。製薬大手ファイザーなどは「ワクチンは変異種にも効果がある」としているものの、相次ぐ変異種誕生に警戒感を抱く向きも少なくない。なお、WHOで緊急事態対応を統括するライアン氏からは、「変異種の感染拡大にともないさらに深刻さが増す恐れがある」との警告コメントも聞かれている。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は11日に104.40円をつけ当面のドルの上値を確認したことに続き、昨日の103.53円で今度は底値を確認したのかもしれない。つまり、断定するには早いものの、しばらくは103.53-104.40円という1円弱のレンジ取引が続く可能性もある。ただ、ここ数日は米株の動きよりも米金利の動きに左右されることが少なくないだけに、本日も波乱要因として米金利の動向には十分な注意が必要だ。

そうしたなか、引き続き「新型コロナとワクチン接種」に関するニュースに注意を払いつつ、本日はバイデン次期米大統領による発言が注視されている。予定では現地時間午後7時15分から「経済対策」について述べるもようで、またコロナのワクチン接種などについても言及する見通しだ。市場では期待感も強く、すでに織り込まれている面も多いだけに、発表前後に流れが変わる可能性も否定出来ない。

テクニカルに見た場合、ドル/円は移動平均の21日線と90日線に挟まれての動き。上方向を90日線がガッチリ抑制している反面、下方向は21日線がしっかりと支えている。両者に挟まれた展開がしばらく続く可能性もあるが、若干気になるのは、90日線が引き続き緩やかな下降をたどる反面、21日線は今後ジワリと上向きに転じる公算が大きいこと。つまり、足もと1円程度あるレンジが徐々に狭くなってくるようだ。いずれにしろ、どちらをしっかりとブレークするのか、その方向性が注視されている。

材料的に見た場合、中長期的には再び激化の兆しのうかがえる「米中の対立」やそれだけにとどまらない「様々な中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種など」、「バイデン次期米大統領による政権運営とトランプ政権末期の動静」、「トルコ情勢」−−などが注視されている。
一方、本日の新規材料としては、週間ベースの米新規失業保険申請件数が公表される予定となっているほか、パウエルFRB議長がバーチャルイベントで講演を行うなど要人の発言機会も数多い。前述したように、ここ数日は米金利と為替の相関性が高いことから、米中銀関係者の発言には大いなる注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは103.60-104.50円。本日東京高値である104.20円レベルが目先の抵抗で、上抜けると104.40円や90日線などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値などを含めた103.75-80円が最初のサポートか。割り込むようだと21日線も近くに位置する103円半ばが意識されそうだ。

バイデン発言注視、ドル/円はレンジ継続も

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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