12月度本邦GDP、鉱工業生産、第三次産業活動指数、何れも奮わず。
本日発表された本邦の12月度のGDP、鉱工業生産、第三次産業活動指数は何れも事前予想を下回り昨年末の日本経済の不冴えを裏付ける形となりました。
まず、朝方内閣府より発表となった4半期GDPは季節調整済み前期比年率換算ベースで-1.4%と事前予想-1.1%より悪く前四半期の1.3%(修正後)に比べて大幅に悪化、2四半期ぶりのマイナス成長となりました。下押しの最大の要因は民間の消費支出で、前期比マイナス0.8%。実質所得の低下と暖冬がひびいた形です。住宅投資もマイナス、一方で設備投資がプラスとなっています。
次に経済産業省が昼に発表した12月の鉱工業生産指数の確報値は速報値の1.4%低下からさらに下方修正され-1.7%となりました。また、設備稼働率は前月比-1.0%、前回-0.1%よりこちらも悪化しています。
同時に経済産業省が発表した第三次産業活動指数は前月比-0.6%とこれも事前予想-0.1%を下回る結果です。業種別では金融保険業、不動産業が指数の低下方向に寄与しました。
経済産業省はこの結果を受け基調判断を11月の「一進一退」から「一進一退ながら一部に弱さが見られる」に下方修正しています。
このように本日発表となった本邦の経済指標は総じて昨年末の経済活動の停滞を示す内容でしたが、日経平均は先週末の海外株式市場の下げ止まりと値ごろ感から1,069円の大幅反発となり、1万6千円台を回復して終了しています。ドル円もリスクオフの流れが一旦は落ち着いたことから113.70近辺まで買い戻されました。
とかく日本の経済指標は為替相場にはスルーされがちですが、今日の指標すべてがネガティブな様相を呈していることは、最近の株価の下落や円高が単に外部要因によるものとばかりは言っていられない状況であることを示していると考えられ、じりじりと日銀に対する追加緩和圧力を強めていく要因と考えられますので無視できるものでもないと考えます。
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