日本の27年貿易収支は赤字継続するも震災以降初の縮小

財務省は25日平成27年度の貿易収支の速報値を発表しました。

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日本の27年貿易収支は赤字継続するも震災以降初の縮小

貿易収支年間で赤字縮小、12月は2ヵ月ぶり黒字転換

財務省は平成27年度の貿易収支の速報値を発表しました。
貿易赤字額2兆8,322億円と5年連続の赤字となる一方で赤字額は昨年の12兆8,161億円に比べ77.9%減少、大幅に圧縮されました。
また、同時に発表された12月の貿易収支は2ヶ月ぶりに黒字に転じています。
背景としては資源価格の下落による輸入の金額ベースでの下落が大きく、中国をはじめとする新興市場の景気後退により輸出も同時に減少しているものの、年間では輸入額の減少がそれを上回った形です。

日本の貿易収支は震災のあった2011年を境に年間での収支が赤字に転じ、昨年2014年まで年々拡大する傾向にありました。
セオリー的には貿易収支の赤字拡大は円安ですので2011年に80円割れの円最高値をつけた後昨年まで円高が解消し120円台まで戻ってきたことと符合します。
ここへ来ての大幅な赤字縮小は円安から円高への転換点を象徴するものとなるのでしょうか?

発表後ドル円レートは118.70レベルから20銭ほど円高に触れましたが、午前中には元に戻しており相場への影響はほとんどありませんでした。中国の経済指標に比べて市場の注目度の低さが目立ちますが、長期的には経常収支とともに無視できない指標ですので引き続き注視してゆきたいと思います。

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