S&P豪州の格付見通しをネガティブに(2016年7月7日)

S&Pは現在AAAの豪州の債務格付けについて見通しを従来の「安定的」からネガティブに変更すると発表しました。

S&P豪州の格付見通しをネガティブに(2016年7月7日)

S&P豪州の債務格付見通しをネガティブに変更

「安定的」から「ネガティブ」に変更 豪ドル急落

S&Pは現在AAAの豪州の債務格付けについて見通しを従来の「安定的」から「ネガティブ」に変更すると発表しました。
S&Pによると、豪州ではより強制力のある財政政策を導入しない限り今後数年間にわたり政府支出の赤字があまり改善なく継続されること。
そのことが、同国の対外負債比率の高さと両立しなくなっていくと考えられることから債務格付けのAAA維持が難しくなるとの見解です。

この発表を受けて豪ドルは急落、対ドルで0.7534レベルから0.7467レベルへ、対円では76.10レベルから75.28まで急落しました。

総選挙結果確定前の動きに意外感?

豪州では先週末に行われた総選挙の結果があまりにも僅差であるために現在も結果が出ていませんが、当初与野党ともに過半数に達しない恐れがあるとされていたものが、現在開票中の郵送分、不在者投票分で与党保守勢力が票を伸ばしており、過半数を取れる可能性が出てきている状況です。

S&Pの見直しについては、選挙結果が与野党ともに過半数に達しなかった場合に見直しが行われるものと見られていたこともあり、このタイミングでの見通し引き下げは市場にやや意外感を持って受け入れられた可能性があります。
そのため、選挙結果次第ではA$のある程度の反発も予想されます。

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