ブレグジッドリスク顕現化により円高急伸
ドル円100円台、日経平均一時500円超の下げ
本日の東京市場でドル円は100円台に突入、一時100.58をつけています。
また、英ポンドは1.28を割り込み、31年ぶりの安値を記録しています。
株式市場でも昨晩も多くの欧米市場で株価が下落した流れを受けて日経平均株価は一時500円を越す下落を見せており、リスクオフ一色の動きになっています。
英不動産ファンド凍結、伊銀資本注入
背景としては、
英国でEU離脱に伴う商用不動産下落が見込まれる中、大手の不動産ファンドの解約請求が殺到、ファンドの流動性が低下する例が相次いでおり、一部のファンドが資産を凍結したことが伝えられたことから、英国の金融不安が高まったこと、
経済基盤の弱い南欧のEU加盟国の経済の先行きに一段の懸念が広がっていて、特にこの先ECBが追加緩和等行うことによるこれらの国の銀行部門の収益悪化を見越してイタリア、スペインなどの銀行株がブレクジット後に急落、一部で国による資本注入が議論されるなど欧州の一部で銀行危機が加速していることが挙げられています。
ブレグジットリスクの顕在化、介入期待薄く一段の円高懸念
まるで何事もなかったかのように海外市場での株価の回復が進んだ一週間を経て、早くもブレグジッドリスクの顕在化が始まったと見ることができ、円高の一層の進行が懸念されます。
投票日の99円近辺への急落時に政府が為替介入を行わなかったことが既に明らかになっており、このような緩やかな進行の円高での介入は正当化されにくいことから短期的なサポートが見当たらず、一段の円高リスクが懸念されます。これから節目の100.00、投票日の99.03を意識した下値トライがこれから海外時間にかけて続くかが注目されます。
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