トルコリラ円ショートコメント
まず先週の振り返りですが、調整が入ってもいいタイミングとして「前週高値圏20.40レベルをレジスタンスに、19.20レベルをサポートする週」を考えました。実際のレンジは、安値が19.07レベル、高値が20.12レベルと予想よりもやや低い水準となりましたが、やはり調整が入っています。しかし、それでもこれまでの上昇チャンネル内での動きはキープしていますので健闘しているといえます。
先週のトルコリラ円は、まずイスタンブールにおけるサウジアラビア領事館の件でエルドアン大統領が発表を行うことになっていましたが、その全後にトルコリラが一時的に売られてすぐに買い戻される動きが見られました。思惑的な動きであったと思われますが、エルドアン大統領の発表は計画的な殺人であったというものでした。政治的には尾を引きそうなニュースではありますが、あくまでもトルコ国内のサウジアラビア領事館で起きたというだけで、トルコリラの動向に大きな影響を与えるとは思えません。
また、トルコ中銀の政策金利発表にも注目は集まったものの、前回大幅な利上げを行った直後だけに、今回は現状維持がコンセンサスとなっていました。実際の結果も現状維持とし、声明では今後の状況次第では更なる引き締めの可能性にも言及しました。週末に向けてのトルコリラが対ドル、対円で強含みに推移した要因といえます。
今週はトルコ国内の材料は貿易収支程度であまり目立った材料はありません。世界的な株安によるリスクオフの動きにもあまり影響を受けておらず、トルコリラショック以降に売られた調整としてのトルコリラ買い戻しが緩やかに継続している流れといえそうです。
テクニカルにはどうでしょうか。いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足
トルコリラ円に関しては、8月末以来の上昇チャンネル内での動きをかれこれ2か月近く続けていることになります。さすがにトレンドの継続期間として長すぎるかなという懸念もありますが、それはトレンドを抜けてから考えることで、継続している以上はそれを前提に考えることとなります。
今週はサポートラインが19.25水準へと上がってくるいっぽうで、上側のラインは21円台乗せとなってきます。そこまでの上昇は無さそうですが2週前の高値20.36は既に視野に入っています。今週も底堅い上昇トレンドを継続する可能性が高く、19.50レベルをサポートに、20.50をレジスタンスとする週を見ておきます。
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