米連邦公開市場委員会(FOMC)での議事録要旨(21/2/18)

昨日、FOMC議事録の公表がありました。

米連邦公開市場委員会(FOMC)での議事録要旨(21/2/18)

米連邦公開市場委員会(FOMC)での議事録要旨

(2021年1月26日・27日開催分)

昨日、FOMC議事録の公表がありました。内容はワクチン接種で明るい材料があるが、FRB使命(最大雇用とインフレ2%)を達成するにはこれまでの緩和状態を維持となりました。
次回は3月17日(水曜日)に予定されています。

スタッフによる経済状況回顧

・2020年第4四半期実質GDPは引き続き伸びているが、その伸びは前期よりも著しく遅いペースで、実質GDPの水準はまだパンデミック前の水準には戻っていない。
・12月の労働市場は全般でみると悪化した。12月の非農業部門雇用者数は下落した。失業率は6.7%で安定している。全雇用者の平均時給は12月末までの1年間で5.1%上昇し、顕著な増加となった。
・全PCEインフレは11月末までの1年間で1.1%となり、弱い需要や年初のエネルギー価格の下落により引き続き抑えられている。PCEコアも同時期の1年間で1.4%だった。
・2020年第4四半期の設備投資は強い伸びだった。鉱工業生産指数は第4四半期、更に拡大したが、まだパンデミック前を回復していない。海外需要(輸出)が低水準で、製造業の回復を抑制している。加えて自動車生産やその部品が少し足を引っ張った。
・最近のデータを見ると、第4四半期の海外の経済成長は第3四半期より急激に減速したことを指摘している。

スタッフ経済見通し

・1月FOMC会合のためにスタッフが用意してくれた経済見通しでは、2021年の経済活動が昨年12月時と比べてかなり強いことを示唆している。予想より弱いデータがあったが、1月予想は今後数ヶ月で追加財政支援の実施(統合歳出法:9000億ドルの刺激策含む)により、昨年春先の財政支援の終了結果、総需要が減退した部分の一部が相殺されると予想している。
・広範囲に亘るワクチン接種により、2021年の社会的制限が大幅に緩和される可能性があると指摘。
・2021年の第2四半期において、PCEインフレとPCEインフレコアの1年間の変化は一時的に2%を越える可能性があると指摘。これらの振れの後、インフレは2%以下に収まると予想されている。

インフレは中期的に2%までジリジリ上がり、金融政策の緩和的状況が継続されることが予想される中、2023年以降は2%を緩やかに越えると予想。
・今後数ヶ月、予想を上回る財政パッケージにより、ベースラインシナリオよりも上振れするリスクがあると見做している。但し、Covid-19の更なる増加などもあった場合には、ベースラインシナリオの下方リスクがあり、予測に対する不確実性が残ると判断した。

参加者の経済見通し

統合歳出法や恐らく更なる追加財政支援策、あるいはワクチンの継続的進展などにより経済活動はかなり大きな後押しとなるだろう。それでも経済活動や雇用は最大雇用を持続的に達成する水準以下である。
・参加者は財政支援による家計支出の見通しが改善したとコメントした。予防接種の進展により、総消費支出の更なる増加を下支え、景気回復には不可欠とみている。
・パンデミックによる景気後退は全ての米国人に平等に降りかかっているのではなく、負担出来ない層、とりわけ低収入層、黒人やヒスパニック世帯が最も大きな打撃を受けた。

製造業、特に大企業・耐久財関連や住宅関連セクターはパンデミックに適応してきているが、対照的に、小企業や最もパンデミックの影響を受けた企業は適応が難しくなっている。ただ、多くの参加者は、これらの企業との接触で、予防接種の継続的進展、一層の財政支援により、全般的に、ビジネス状況に多くの改善をもたらすと楽観的であった。
・労働市場の改善ペースは緩やかになっている。労働市場は改善しているものの、パンデミック後に離脱したと報告した多くの労働者が、今後失業者としてカウントされると、失業率は大幅に高くなると指摘した参加者がいた。

参加者はFRBに与えられている最大雇用の達成という目標に対し、経済はまだ程遠く、改善しているとはいえ、この目標を達成するには暫く時間がかかるとした。
・インフレは短期的に上昇する可能性もあるが、多くの参加者は1度限りの相対的な物価変化とインフレ基調の変化とは区別することが重要であると強調した。
・一般的に実質GDPの伸びや雇用の中期的見通しが改善したことを認める一方で、その見通しを取り巻く不確実性も高いと指摘した。
・経済の先行きの道のりはウィルスの状況と予防接種の進展に依存していることを同意した。
・金融政策の先行き見通し議論で、参加者は高度な緩和スタンスの維持はより一層の経済活動回復を育むために重要であると判断した。

(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP

昨日のドル円相場は、FOMC議事録公表後はほとんど動きありませんでした。今日の日足ベースでは105円30銭〜40銭、104円90銭、104円50銭にサポートあり、上値は106円30銭がポイントです。  (2021年2月18日13:40、1ドル=105円84銭)

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