A$円80円台の抵抗線(2016年7月第二週)

本日発表された6月の雇用統計は、失業率が5.8%と前月の5.7%から悪化、新規雇用者数も7900人増と、予想比やや低い数字となりましたが、

A$円80円台の抵抗線(2016年7月第二週)

豪ドル/円、80円台の抵抗を抜け切れない可能性にも注意。

A$円堅調なるも80円台半ばに壁

本日発表された6月の雇用統計は、失業率が5.8%と前月の5.7%から悪化、新規雇用者数も7900人増と、予想比やや低い数字となりましたが、前月の雇用者数が上方修正されており、これを好感して豪ドル/円相場は堅調な動きとなっています。イギリスのBrexit後に急落した豪ドル/円相場ですが、市場が落ち着きを取り戻したことから、現在は下げ幅を取り返して一段の上昇に繋げています。国内経済が緩やかな拡大基調を維持しており、相場はこれを反映したものとなっていますが、欧州の金融機関の信用リスクなど突発的な悪材料には引き続き注意する必要がありそうです。また、国内景気への配慮から豪ドル高を回避するための一手段として、利下げ余地を残していることや、値動きの中で80円台半ばの壁をなかなか越えられない状態が続いており、これをしっかり上抜けて来ないと一段の上昇にも繋がり難い状態です。

チャートを見ると、日足は74円台半ばの下値抵抗に跳ね返されて下値を急角度で切り上げており、また77.23にある21日移動平均線もしっかりと上抜けた位置で推移していることから、短期トレンドは豪ドル強気の流れを維持していますが、80.50-70に強い上値抵抗があることや、中期トレンドが強いわけではないので、上値を追い切れずに反落する可能性にも注意が必要です。一方で74円台からの立ち上げの過程で76.00-10近辺に強い下値抵抗が出来ており、76円割れで終えるか、値動きの中で75.50割れを見ない限り、下値余地も拡がり難い状態にあります。日足の上値抵抗は80.50-70に、下値抵抗は77.60-70にあります。

中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れに変化無し

一方直近の週足は、実体が小さい陰線で終え、下げ余力の乏しい形で越週しました。今週は週初から上値余地を探る動きが先行していますが、昨年6月に付けた96.20を起点とする中期レジスタンスラインの上値抵抗が83.50-60にあることや、2014年11月に付けた102.84を起点とする長期的なレジスタンスラインの下で推移していることから、中・長期トレンドは下値リスクがより高いことを示しており、反落への警戒も解けません。また、現状下での可能性がやや低いものの、75円割れで越週した場合は72円方向への一段の下落リスクが点灯します。今週の週足ベースで見た強い上値抵抗は80.50-60に、下値抵抗は76.70-80にあります。31週、62週移動平均線は81.81と85.81にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れに変化が認められません。

             豪ドル/円【週足】

             豪ドル/円【週足】

(7/13現在31週移動平均線は81.81、また、62週線も85.81にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ)

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