ドル円、米追加経済対策合意と新型コロナ変異種拡大で乱高下(12/22朝)

21日(月)の外国為替市場でドル円は上昇後に急反落。

ドル円、米追加経済対策合意と新型コロナ変異種拡大で乱高下(12/22朝)

ドル円、米追加経済対策合意と新型コロナ変異種拡大で乱高下

〇ドル円リスク回避ムードに103.89まで上昇するもその後のセンチメント改善で103円台前半に反落
〇ユーロドルコロナ変異種発生、英欧交渉難航で1.2129まで急落後1.2250まで急回復
〇ドル円104円をバックにした売り圧力の強さ確認
〇変種拡大のニュース消化不十分で本日リスク回避再燃か
〇当初はリスクに対しドル高反応するもドル円では最終的には円高となると予想
〇本日の予想レンジ:102.80ー103.80

海外時間のレビュー

21日(月)の外国為替市場でドル円は上昇後に急反落。@新型コロナウイルスの変異種発生に伴う警戒感の高まり(欧州を中心に40カ国・地域以上が英国からの入国停止を決定→世界経済の下押し圧力)や、A上記@を背景としたリスク回避ムード再燃(株安・ドル高)が支援材料となり、欧州時間朝方にかけて、高値103.89まで上昇しました。しかし、一目均衡表転換線やボリンジャーミッドバンドに続伸を阻まれると、B米金融緩和の長期化期待(先週のFOMCでのフォワードガイダンス強化)や、C米追加経済対策の最終合意(9000億ドル規模の新型コロナウイルス対策)、D上記BCを背景とした株式市場の持ち直し(一時400ドル超下落していたダウ平均がプラス圏へ浮上)がドル売りを誘い(リスク回避ムード後退→ドル高圧力後退→ドル売り再開)、本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では、103.34近辺まで押し返される展開となっております。

21日(月)のユーロドル相場は急落後に急反発。@新型コロナウイルスの変異種発生に伴う欧州経済の先行き不透明感や、A英EU交渉の難航継続、B上記@Aを背景としたリスク回避の株安・ドル買いが重石となり、欧州時間朝方にかけて、一時1.2129まで急落しました。しかし、先週水曜日に記録した直近安値1.2125をバックに下げ渋ると、C米金融緩和の長期化期待や、D米追加経済対策の最終合意、E欧米株の持ち直し(一時急落していた欧米株が急速に回復)が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では、1.2250近辺まで急伸する展開となっております。

本日の見通し

ドル円は一時103.89まで上昇するも、104円台に到達できないまま結局反落しました。日足・週足共に売りシグナルが点灯するなど、テクニカル的に見て、上値の重さを印象付けるチャート形状となっております(先週のFOMC直後に記録した高値103.92、昨日の高値103.89を見る限り、104円をバックにした戻り売り圧力は相応に根強い→上値の重さを再確認)。

こうした中、本日は新型コロナウイルスの変異種を巡る続報と、それに伴う株式市場の動向に注目が集まります。昨日は米追加経済対策合意のポジティブなニュースと、変異種拡大のネガティブなニュースが相殺される形となりましたが、前者は既に織り込み済みの材料である一方、後者はまだまだ不確実な部分も多く、本日は一巡後のリスク回避再燃(前者を織り込み済みで材料から外し、後者を改めて織り込む展開)を予想いたします。リスク回避ムードの再燃は当初はドル高で反応するものの、一巡後はクロス円の下落を通じてドル円に下押し圧力を加える可能性がある為、当方では引き続き、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(年末に向けて、米金融緩和長期化期待を背景としたドル売りと、リスク回避の円買いが重なるシナリオをイメージ)。尚、本日は米国の主要経済指標(米第3四半期GDP確定値や、米11月中古住宅販売件数、米12月CB消費者信頼感指数など)の結果にも注目が集まります。

本日の予想レンジ:102.80ー103.80

注:ポイント要約は編集部

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