ドル円、約1ヵ月ぶり安値圏へ急落するも引けにかけて持ち直す展開(12/15朝)

14日(月)の外国為替市場でドル円は急落後に急反発。

ドル円、約1ヵ月ぶり安値圏へ急落するも引けにかけて持ち直す展開(12/15朝)

ドル円、約1ヵ月ぶり安値圏へ急落するも引けにかけて持ち直す展開

〇ドル円、英EU交渉の継続による対欧州通貨のドル安、FOMC追加緩和観測で一時103.51まで下落
〇その後英関係者の交渉ネガティブ発言、米株急落等でドル買戻しドル円104円台回復
〇ユーロドル英EU交渉の楽観から一時1.2177まで上昇するも、1.21台半ばに反落
〇ドル円持合い下放れ、米金融緩和観測でドル安地合い続くか
〇5・10日午前のドル買い需要、株式市場軟調からのリスク回避の円買い等要留意
〇本日の予想レンジ:103.50ー104.35

海外時間のレビュー

14日(月)の外国為替市場でドル円は急落後に急反発。@対欧州通貨で加速するドル売り圧力(英EU交渉の継続を受けて英ポンドが急伸→ユーロ連れ高→ドル全面安→ドル円下落)や、A今週半ばに発表される米FOMCを前にした根強い追加緩和期待、B欧米株の上昇を背景としたリスク選好のドル売り圧力、CGoToトラベルの一斉停止を受けた日本経済の先行き不透明感(本邦における新型コロナウイルスの感染拡大→日本経済の先行き不安→デフレ懸念→円の実質金利上昇→円高)が重石となり、米国時間朝方には、一時11/9以来、約1ヶ月ぶり安値となる103.51まで急落しました。

しかし、ボリンジャーバンド下限や節目103.50をバックに続落を阻まれると、E米主要株価指数の反落(米ダウ平均株価が前営業日比マイナス圏へ下落)や、F上記Eを受けたリスク回避のドル買い再燃、G朝方上昇で始まった英ポンドの急反落(デービス英首相報道官やハンコック英保健相による英EU交渉に関するネガティブな発言→英ポンド急落→ドル高)、H短期筋のショートカバー(ドル円下落を見込んでいた向きによる買戻し)が支援材料となり、引けにかけて104円アッパーへと急伸する動きとなりました。本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、104.05近辺で推移しております。

14日(月)のユーロドル相場は上昇後に伸び悩む展開。@英EU交渉の継続を好感した英ポンドの急伸(ユーロ連れ高)や、Aユーロ圏10月鉱工業生産(結果2.1%、予想1.9%)の良好な結果、B欧米株の上昇を背景としたリスク選好のドル売り圧力、C先週の高値(1.2167)を上抜けたことに伴う短期筋のロスカットが支援材料となり、米国時間朝方にかけて、約1週間ぶり高値となる1.2177まで上昇しました。しかし、12/4に記録した直近高値1.2178をバックに伸び悩むと、D英EU交渉の先行き不透明感を背景とした英ポンドの急反落(デービス英首相報道官やハンコック英保健相による英EU交渉に関するネガティブな発言)や、E欧米株の反落を受けたリスク回避のドル買い再燃、F欧州圏で相次ぐロックダウンの再開報道(ドイツ政府は12/16から、イタリア政府は12/24から、各々ロックダウンの実施を決定)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間4時45分現在)では、1.2150近辺まで押し返される展開となっております。

本日の見通し

ドル円は、104円台半ばのレジスタンスに3週連続で上値を抑えられると、今週に入り、保ち合い相場を下放れし、昨日は一時103.51(約1ヶ月ぶり安値)まで下げ幅を広げました(その後104円台を回復するも戻りは鈍い)。テクニカル面で強い売りシグナルを示唆する三役逆転や移動平均線のパーフェクトオーダーが継続している他、ファンダメンタルズ面でも米FOMCを前に追加緩和観測(ドル売り)が燻るなど、本日も昨日同様、ドル安・円高基調の継続が予想されます。但し、本日は5・10日となる為、公表相場決定(日本時間9時55分)にかけての一時的にドル高・円安には留意が必要でしょう(公表相場決定後の反落リスクに警戒)。また、引けにかけて株価が下落しており、リスク回避のドル買い再燃→クロス円下落→ドル円連れ安の波及経路にも念のため注意しておきたいところ(株安局面では当初はリスク回避のドル買いを受けてドル円が上昇する傾向が見られるも、一巡後はクロス円の反落を通じてドル円に下押し圧力が加わる点に注意)。

本日の予想レンジ:103.50ー104.35

注:ポイント要約は編集部

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