コロナ関連報道などにらみつつ一進一退か(11/13夕)

13日の東京市場は、ドルが冴えない。前日まで下値を支えてきた105円を一時割り込むなど、目先の続落を懸念する声も聞かれていた。

コロナ関連報道などにらみつつ一進一退か(11/13夕)

コロナ関連報道などにらみつつ一進一退か

〇ドル円、一時104.85レベルへ値を崩すなど、ドルが冴えない展開
〇トルコリラ、10月1日以来の高値を示現する堅調な動き
〇新型コロナの感染拡大とワクチン開発に関するニュース、金融市場に与える影響にも注意
〇本日発表の米経済指標や欧州・英国の中銀関係者らによる発言に注視
〇欧米時間の予想レンジ104.60-105.40

<< 東京市場の動き >>

13日の東京市場は、ドルが冴えない。前日まで下値を支えてきた105円を一時割り込むなど、目先の続落を懸念する声も聞かれていた。

ドル/円は105.10円前後で寄り付いたのち、しばらくはレンジ取引。105円台を維持していたものの、底割れすると日中安値である104.85円レベルへと小幅に値を崩している。時間外で取引されているNYダウ先物がプラス圏からマイナス圏へと転じたことなどが嫌気されていたという。その後もドルの上値は重く、16時現在では104.95-00円で推移、欧米時間を迎えていた。
そうしたなか、トルコリラは本日も堅調裡。対円では前日記録した戻り高値を塗り替え、10月1日以来の高値を示現する局面も。

一方、材料的に注視されていたものは、「中国情勢」と「新型コロナ」について。
前者は、大きく2つにわけられ、うちひとつは「香港立法会(議会)の民主派議員4人の議員資格剥奪」をめぐる動きが物議を醸す。背景には新たな資格剥奪基準を決定した中国があるとされ、米欧英がこぞって非難コメントを発していたほか、英国からは「制裁検討」といった発表も聞かれていた。また、もうひとつはトランプ政権が発表した、チャイナテレコムやチャイナモバイルなど「中国企業への投資禁止」の大統領令も一部で話題に。後者の米大統領令が米株の頭を抑制する要因になっていたとの声もある。
対して後者は、米ジョンズ・ホプキンス大学が、「12日、米国の新規コロナ感染者数が14万4133人となり、これまででもっとも多くなった」と発表するなど、欧米を中心とした第2波あるいは第3波への警戒感がますます強まっている感がある。ただ、ワクチン開発についても幾つかの明るい報道が観測されており、楽観と悲観、両者のせめぎ合いといった様相も観測されていた。いずれにしても、続報には引き続き要注意。

<< 欧米市場の見通し >>

いまだトランプ米大統領が敗北を認めないこともあり、宙ぶらりん状態が続く米大統領選だが、米主要メディアは、民主党のバイデン氏がアリゾナ州で勝利を確実にしたと報じている。これを受け、獲得選挙人はバイデン氏が290人、トランプ氏が217人となった。また、ペンシルベニア州当局が大統領選に絡む「トランプ陣営の訴えを退けるよう連邦地裁に申し立てた」との報道が散見されるなど、外堀はさらに埋め立てられつつあるようだ。トランプ氏の大逆転劇はさすがに不可能か?
今週の相場において、もっとも話題なっていたのは新型コロナの感染拡大とワクチン開発に関するニュース。そして、それらを受けた株式市場の乱高下が為替市場においても大きなかく乱要因となっていた感を否めないうえ、落ち着いたと捉えるのは時期尚早かもしれない。昨日、ドイツのシュパーン保健相が「新規感染者数が減少したとしても12月や1月に通常の生活に戻る可能性は低い」と述べていたように、むしろこれから本格的な冬を迎えるなか、金融市場に与える影響とともに、ますます注意を要することになりそうだ。

テクニカルに見た場合、ドルの目先サポートと目された105円を、東京時間に再び割り込むも、最終盤にかけて一時回復。動静が読みにくい状況だ。
ただ、いずれにしても、移動平均では上値を90日線が抑制している反面、下値は21日線に支えられている。つまり、ザックリ言って104.70-105.70円という、1円レンジを上下どちらに放れるのかにまずは注視したい。

材料的に見た場合、中長期的には「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大とワクチン開発」、「法廷闘争の可能性も高まってきた米大統領選」、「就任確実のバイデン新大統領による米政権人事」、「トルコ情勢」−−などが注視されている。
一方、本日の材料としては、10月の生産者物価指数や11月のミシガン大学消費者信頼感指数速報といった米経済指標が発表されるほか、欧州や英国を中心とした中銀関係者らによる講演やイベント参加が目白押し。発言内容によっては、相場の波乱要因に。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは104.60-105.40円。弱い抵抗が位置する105.40-50円の攻防にまずは注目。抜ければ、直近高値105.67円を含め、移動平均の90日線が位置する105.70円前後がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京時間に105円レベルを一時下回るも、移動平均の21日線も位置する104.80円台でドルは下げ止まり。同レベルが引き続きサポートとして意識されそうだ。ただ、割り込んでも下方向のテクニカルポイントは多く、ドルは底堅いイメージに変化はない。

コロナ関連報道などにらみつつ一進一退か

ドル円日足


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