嵐の前の静けさか、明日は朝から波乱含み!? (11/3夕)

3日の東京市場は、レンジ取引。値動き20ポイント程度の凪相場で、動意らしい動意はほぼうかがえなかった。

嵐の前の静けさか、明日は朝から波乱含み!? (11/3夕)

嵐の前の静けさか、明日は朝から波乱含み!?

〇3日祝日の東京市場ドル円は104.60-80レンジで値幅20ポイント程度のなぎ状態
〇米大統領選情勢混沌、明日東京時間の開票進行で荒れた展開も
〇大統領選は明日東京時間午後に大勢判明か、ただ、正式決定後ずれリスクも
〇欧米時間の予想レンジ104.10-105.00

<< 東京市場の動き >>

3日の東京市場は、レンジ取引。値動き20ポイント程度の凪相場で、動意らしい動意はほぼうかがえなかった。

ドル/円は104.70円前後で寄り付いたものの、東京休場に加え、米大統領選にらみの様相で積極的な売買は手控えられている。実際、終日を通した変動は104.60-80円といった、わずか20ポイント程度。16時現在では、104.60-65円で推移し、欧米時間を迎えていた。
なお、そうしたなかトルコリラはまたもや続落。大きく値を崩したわけではなかったが、それでも対ドルや円で史上最安値を再び更新する局面が観測されている。

一方、材料的に注視されていたものは、「中国情勢」と「米大統領選」について。
前者は、豪州とのあいだで「生きた伊勢エビの輸入をめぐり、追加的な手続きを導入した」ことが新たな軋轢に。中国は、すでに豪州産の牛肉や大麦に対して事実上の貿易制裁を実施しているが、今回導入の措置について、バーミンガム豪貿易相は「通関作業に大幅な遅れが起きている」などと強い懸念を示していた。そうしたなか、中国の習国家主席が4月の共産党の会議で、「他国から経済制裁を受けた場合の『強力な反撃能力』を獲得するよう指示していたことが分かった」と報じられたことが、米中間のさらなる抗争に繋がりかねないなどと話題に。

対して後者は、「米大統領選」の当日にもかかわらず、一部メディアでは引き続き「大接戦」や「拮抗」などと伝えられており、情勢は混とんとしているようだ。そのため、日経新聞も報じていたように、「新大統領がスグに決まらないリスクへの株式市場の警戒が強まっている」感を否めないだけでなく、昨日アクシオスが報じた「トランプ氏、開票で先行している場合には、開票終了前に一方的に勝利宣言する可能性」との内容も、さらに市場の警戒感を喚起していたことは間違いない。どちらにしても、明日の東京時間は伝えられる出口調査結果などに一喜一憂、荒れた相場展開も!?

<< 欧米市場の見通し >>

「米大統領選」そして「米議会選」が注視されており、日本時間の明日早朝ぐらいから出口調査の結果などが少しずつ伝えられる見込み。そして、順当にいけば同日午後あたりに大勢が判明するもようだが、こちらについては、前述したよう新大統領はスグに決まらずに、「正式決定は後ズレする」との見方が有力視されている。ともかく、情報が錯綜することは必須と思われ、4年前を彷彿とさせるような、為替のみならず株式などでも乱高下をたどる公算が大きい。リスク管理はいまからしっかりとしておきたいところだ。
一方、それとは別に、欧州を中心とした「新型コロナの感染拡大」にも引き続き要注意。米ジョンズ・ホプキンス大学による最新の集計結果として、世界全体ながらコロナの死者数がついに120万人の大台を超えてきた。ドイツやスペイン、フランス、英国などでロックダウン等の措置に踏み切っている先が多くなっていることも致し方なしだが、先行き不透明もあり、ユーロ相場の足かせとなる可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円は過去2週間近く続いている104円台を中心とした約1円レンジの上限である105円に昨日接近するも、またもや越えられず。そして、そののち東京時間には104.60円レベルまでドルは押し戻されてきた。米大統領選という重要イベントを控えていることで予断は許さないが、基本的には104.03-105.05円というこれまでのレンジから大きく逸脱する展開は目先見込みにくいようにも思っている。

材料的に見た場合、中長期的には「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大とワクチン開発」、「米大統領選」、「トルコ情勢」−−などが注視されている。
そうしたなか本日の材料としては、9月の耐久財受注確報などの米経済指標が発表される予定だ。また、クノット・オランダ中銀総裁の講演なども実施される見込みだが、「米大統領選」をにらみ、それらの影響は基本限定的だろう。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは104.10-105.00円。先でも取り上げたように、過去2週間程度は105円前後が強い抵抗として寄与している感。昨日のドル高値も104.95円までで超えていくことは出来なかった。本日も、まずは同レベルをめぐる攻防に要注意。
対するドル安・円高方向は、104円半ばがごく短期のサポートとして意識されつつある感。ただ、下回れば104.10-15円そして直近安値の104.03円などが意識されそうだ。(了)

嵐の前の静けさか、明日は朝から波乱含み!?

ドル円日足

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