ドル円一時156.50まで反発、イエレン財務長官の連日の介入牽制にドル買い強まる
14日午前の東京市場でドル円は一段高。朝方156.22レベルで取引の始まったドル円は、序盤は156.20を挟んでもみ合いましたが、9時頃から上昇に転じ、ほぼ一方向に値を上げる展開となり、11時過ぎに156.50の高値をつけました。東京時間正午現在は156.43で取引されています。
日経平均株価は、円安進行を好感して輸出関連銘柄等が買われ、序盤一時300円超上げましたが、買い一巡後に失速。金融、不動産、公益事業等に利食い売りが集まり、上げ幅をほぼ失って、前日終値を挟んでもみ合う展開となっています。午前は19円の小幅高で取引を終えています。
昨晩海外市場では、ジェファーソンFRB副議長のタカ派発言、NY連銀が発表した4月消費者調査における期待インフレ率の上昇等に加え、ブルームバーグのインタビューに応え、イエレン米財務長官が「為替介入は政策の根本的な変化がなければ必ずしも機能するとは限らない、介入を行なうのであれば、ごくまれであるべきで、貿易相手国に伝達すべきだと考える」と改めて介入に否定的な発言をしたことで、ドル円は節目と見られていた156円を上抜けて上昇。一時156.25まで上げてそのまま高値圏でもみ合いながら東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、昨晩からの上昇で4/29高値160.17から5/3安値151.86までの下落のフィボナッチ半値戻し156.01に到達。2回目の介入後の反発の上死点156.28も突破して、強いドル買い地合いです。次のターゲットは上記フィボナッチの61.8%戻し157.00。
連日のイエレン議長の為替介入へのネガティブな発言に、次の介入のハードルは高いと日本の当局の足下を見た投機筋のドル買い意欲は強く、早晩157円台を試す動きとなりそうです。本日のPPI、明日のCPIが相応に弱い数字でない限り、方向転換は難しそうです。
ドル円日足
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