楽観論強いがトランプ氏の容体引き続き注意(10/6夕)

6日の東京市場は、ほぼ横ばい商状。

楽観論強いがトランプ氏の容体引き続き注意(10/6夕)

楽観論強いがトランプ氏の容体引き続き注意

〇ドル円、105.60-80といった狭いレンジ取引のほぼ横ばい商状
〇トランプ米大統領退院するも予断は許さず、引き続き関連情報に要注意
〇新型コロナ、仏パリ首都圏で警戒レベル引き上げ、欧州委員長は自主隔離
〇15日が期限のEUと英国における「自由貿易協定」交渉、行方を懸念
〇本日米国8月貿易収支発表、FRB議長や要人の講演にも注目
〇本日欧米時間のドル円予想レンジ105.30-106.10

<< 東京市場の動き >>

6日の東京市場は、ほぼ横ばい商状。早朝、東京時間7時半ごろに「トランプ米大統領が退院した」ことが明らかとなったが、事前に伝えられていたこともあり、大きな動意には結びつかなかった。

ドル/円は105.65-70円で取引開始。その後、前述した「トランプ米大統領の退院」が伝えられ、時間外で取引されているNYダウ先物などが好感し上昇したことで、ドル/円も小幅高に。10-15ポイントほどとわずかに値を上げた。しかし流れは続かず、その後は上げ渋り。結局105.60-80円といった狭いレンジ取引をたどると、16時現在では寄り付きと同じ105.65-70円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「トランプ氏容体」と「欧州情勢」について。
前者は、事前にトランプ氏自身がツイッターに「日本時間6日午前7時半に退院する」と書き込んでいた通り、早朝に病院を退院すると、その足のままホワイトハウスへと向かっている。そのトランプ氏、15日の大統領候補者討論会に参加の意向を示すなど、依然として強気。そして健康アピールを続けているが、投薬など治療は続けるという。また、CNNが「退院を急ぎ、そののち容体が悪化した場合、自らの健康にも大統領選挙での再選戦略にも悪影響が出ると警告されたにもかかわらず、退院を強行した」などと批判的に報じたように、一部からは非常に評判が悪い。いずれにしても、引き続き関連情報には要注意だ。

対して後者は、まずコロナについて、仏パリ首都圏で、新型コロナウイルスの警戒レベルが「最高」に引き上げられ、6日から2週間にわたりバーやカフェの営業が禁止されることになったほか、フォンデアライエン欧州委員長が同席した会議出席者の陽性反応措置を受け、「自主隔離に入った」とツイッターで明らかにしている。そうしたなか、15日が期限となっているEUと英国における「自由貿易協定(FTA)」の行方が依然として懸念されていた。

<< 欧米市場の見通し >>

入院3日で病院から退院したトランプ米大統領だが、これですべて終わりということではない。実際、気になるポイントは幾つもあり、たとえば「医療チームはトランプ氏が完治した」などと一言もいっておらず、基本的には「治療先が病院からホワイトハウスに変わっただけ」(在米筋)に過ぎないようだ。また、テレビで報じられたホワイトハウスに戻った後のトランプ氏の行動をみた限り、「如何にも無理しているように感じた」(同)との指摘もある。まだまだ予断は許さず、しっかりとした注意を払いたい。

材料的に見た場合、「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大とワクチン開発」、「米大統領選」、「ベラルーシ情勢」、「毒殺未遂事件を中心としたロシア情勢」など注目要因は依然として目白押し。このあとについても、前述した「トランプ氏の体調」などに関する続報が引き続き注視されるほか、本日は「パウエルFRB議長が実施する講演」や、昨日に続く格好で連日実施される「米下院議長と財務長官によるコロナ経済対策の再協議」を警戒する向きも少なくない。

テクニカルに見た場合、依然として「トランプ米大統領の新型コロナ感染」の関連ニュースに一喜一憂しているものの、大局的にはレンジ内。昨日そして本日もレンジの上限である105.80円をトライするも、超えることは出来なかった。このあとも、まずは同レベルの攻防に注目だ。ちなみに、8月高値107.05円を起点としたフィボナッチによると、下げ幅の61.8%戻しは105.85-90円、76.4%戻しは106.30-35円となる。

本日、8月の米貿易収支が発表されるが、注目される米経済指標はそれぐらいか。
本日はそれよりも、前記した「パウエルFRB議長講演」のほかにもハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁などが別途講演を行う予定となっている。要人発言に注意を払いたい。また、米財務省による3年債の入札などにも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは105.30-106.10円。昨日そして本日も越えられなかった105.80円をめぐる攻防にまずは注視。ただ、しっかり上抜ければ106円台回復、移動平均の90日線(106.40-50円)近くまでの続伸も。
対するドル安・円高方向は、弱いサポートが105円半ばに位置しているが、しっかりしたサポートとなると昨日安値の105.30円。後者を下回ると先週末安値、「トランプショック」で下落した際に記録した104.95円がターゲットに。

楽観論強いがトランプ氏の容体引き続き注意

注:ポイント要約は編集部

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