ドル円104円台前半に下落 米景気先行き懸念広がる
〇ドル円一時104.19まで下落
〇昨晩の米GDPの悪化、大統領選延期を求めるトランプ発言等が重石に
〇米国発のリスクの高まりにドルは主要通貨に対しほぼ全面安
〇ドルの下落がどの辺りで下げ止まるか注視、ドル円は当面トレンド下限の103円台後半を目指す動きか
31日の東京市場でドル円は下落。朝方104円台後半で取引が始まった後、ほぼ一方向で下落。一時104.19の安値を付けた後、東京時間正午現在は104.25レベルでの取引です。
日経平均午前は米株の軟調と円高進行を受けて徐々に下げ幅を広げ、418円安、22,000円割れで午前の取引を終えています。
昨晩海外市場で注目された米国の第2四半期GDPは予想ほどではなかったものの過去最悪の年率-32.9%、加えてその数値から目をそらさせるためかトランプ大統領が唐突に大統領選の延期をツイートで「提案」(打診?)するなど、米国発のリスクに対する懸念がいっそう高まる状況に。
前日のパウエルFRB議長会見でのコロナウイルスの経済への悪影響の長期化懸念でそもそもセンチメントが悪化していただけに、一層市場ではドル売りが加速する結果となりました。
尚、ドルは他の主要通貨に対しても全面安の様相でユーロドルは昼前に一時1.19台に乗せています。
テクニカルにはドル円はドル安地合い継続。105円をしっかり割り込んできたことで目先3月下旬からの下落トレンドの下限(本日103.81)や、3/9の年初来安値101.19から3/24高値111.71への上昇の76.4%戻し(103.67)のある103円台後半までの下落余地が広がっています。
米国の新型コロナウイルス新規感染者はピークの7月中旬からはやや減少はしているものの1日7万人台と引き続き高水準。感染拡大の抑え込みに成功しつつある欧州や中国、絶対数の少ない日本等と比べ相対的な経済への影響長期化のリスクが高まってきている状況、数日進展はありませんが米中関係のこれまでにない悪化といった米ドル売り要因に変わりなく、午後は対円、対ユーロ、対スイスなどでドルがどこまで下落するか要注視です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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