ドル円107円挟みの安値圏でもみ合い FOMC後の米長期金利低下で
〇ドル円FOMC後の米長期金利低下で107円割れ
〇FOMCではゼロ金利政策を22年まで継続、大量の資金供給も維持する方針を示す
〇金融緩和政策の長期化とともに、雇用、景気の悪化も長期化する見通しが示され株の反応はまちまち
〇テクニカルにはかなり上値が重くなった印象、株価のスパイラル的下落による円一段高は要警戒
11日午前の東京市場でドル円は107円挟みの小動き。未明のFOMC結果公表とその後のFRB議長記者会見で米長期金利が急落したことから、ドルは主要通貨に対して全面安の様相となり、ドル円も5/15以来の107円割れを示現しました。
ドル円は東京時間午前には一時下値を広げ106.90の安値をつけましたが、同時刻に米10年物国債利回りがいったん0.71%近辺で下げ止まり、以後は米長期金利の上下に合わせた動きとなっています。東京時間正午現在ドル円は106.95レベル、米10年物国債利回りは0.72%で取引されています。
一方、株価はFOMCが長期の金融緩和策維持の方向性を示したことで大幅な下落は免れていますが、雇用、景気先行きの見通しも暗く、調整が継続。NYダウは昨晩282ドル安で終了、S&P500は17ドル安、ナスダック総合指数は66ドル高と米主要指数はまちまちで終わっています。日経平均株価午前は円高進行を嫌気して242円安、アジアの主要指数も軒並み値を下げています。
テクニカルにはドル円は昨日からの一段の下げで一目均衡表の「雲」の中に突入。5/7から6/5にかけての上昇の76.4%戻し106.90でいったん下げ止まった形です。主要な移動平均線等はここ数日の間に軒並み下抜けて、一転して頭の重い印象のチャートに変化しており、主要国の株価が下落スパイラルに入るようなことがあれば、106.45にある「雲」下限、5/7安値の105.99を試しかねない状況。5月中旬からここまでやや過熱気味に上げてきただけに、今晩の欧米市場で主要株価指数が現水準で踏みとどまれるかが注目されます。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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