米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策記者発表
6月9日・10日の両日にFOMCが開催されました。金利政策についてはエコノミスト予想通りの据え置きになりました。但し、FRBは現行のFFレートを2022年末まで据え置くと見ています。
FOMC討議内容の記者発表
FRBはこの困難な時期に、米国経済を下支えするためにはあらゆる手段の手立てを使うことを約束する。それによって最大雇用と物価安定目標を促進していく。
コロナウィルスの突然発生は、米国や世界中に途轍もない人的、経済的な辛苦をもたらした。ウィルスと公衆衛生を守るためにとられた手段は経済活動の急激な低下や膨大な雇用喪失をもたらした。一層弱まる需要や著しい原油価格の下落が消費者物価インフレを下げた。経済や米国の家計や企業への資金供給などの政策を反映し、金融市場は改善した。
進行中の公衆衛生危機は経済活動、雇用、目先のインフレに重くのしかかり、中期経済見通しに対するかなりのリスクをあぶりだした。これらの状況に照らし合わせ、委員会はFFレートを現行の0〜0.25%レンジに維持することを決定した。経済が最近の出来事を凌ぎ、最大雇用と物価安定目標を達成できる軌道に乗ると確信するまで、この目標レンジを維持する見込みである。
委員会は、世界の進展状況や弱まるインフレ圧力のみならず、公衆衛生に関連した情報も含め、経済見通しに対して入手する情報の内容を精査し続ける。そして経済を下支えるに適切な手立てや行動を行う。将来、金融政策スタンスを調整するタイミングやその規模を決定するに際して、委員会は、最大雇用とインフレ2%目標に関連し、実現した経済情勢や将来の経済状況を査定していく。この査定は、労働市場やインフレ関連指数などを含めた、幅広い情報を考慮していくことになる。
家計や企業の信用力維持のために、FRBは国債、エージェンシー債、民間不動産担保債を購入し続ける。その額は市場機能をスムーズに行うに必要とされるまでである。それにより、金融政策の効果的伝達を育てられる。加えて、公開市場デスクは大規模の翌日物レポのオペレーションを継続していく。委員会は市場状況を密に監視し、適切に計画を調整する用意がある。
金融政策の行動に関する賛成票:パウエルFRB議長(委員長)、ウィリアムズ(副委員長)、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、パトリック・ハーカー、ロバート・カプラン、ニール・カシュカリ、ロレッタ・メスター、ランダル・クォールズ、(注:全員一致です)
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
経済見通し
先行き見通しは以下となっています。
(FRB作成の表中の赤い線を抽出)
(出所 FRB)
ドットプロット
1名を除き全員が2022年末までFFレート目標を現行の0.00〜0.25%に据え置くことを予想しています。
(上記出所:FRB HP)
下図は昨日のCPIで添付したドル円の日足チャートの続きです。FRBはFFレートの低金利水準期間を2022年末までとしたことから米金利が緩み、ドルは売られて、ラインAとEの3角保合いの収斂極みから完全に下抜けて終わりました。これでラインA(=107円75銭)とB(=105円00銭)のドル安トレンドに回帰しました。目先は106円90銭絡みに軽いサポートありますが、当面はラインF(=106円10銭)が次のポイントになります。
上値は先週のドル高地合いに戻すには、最低でもラインAを越えて終わることが必要になります。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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