ドル円続落 一時108円割れ
〇ドル円は昨晩108円台前半に急落
〇本日午前は一時107.92まで続落
〇イベントもなく、他の資産、通貨ペアに大きな変動がない中での急落には違和感も
〇テクニカルなポジション調整主体の動きか
〇107.92は重要なテクニカルポイント、他の市場が崩れない以上いったん下げ止まりイベント待ちか
9日午前の東京市場でドル円は下落。昨晩NY市場で特段の材料もない中でポジション調整とみられる動きに108.24まで急落したドル円は、午前中108.54まで反発した後下落を再開。仲値決め前後に108円を割り込み一時107.92の安値をつけたのち、東京時間正午現在は108.15-20近辺で取引されています。
急速な円高進行を受け、日経平均午前は昨晩のNY株式市場の大幅上昇にもかかわらず、147円安で終了しています。
ドル円が110円に迫ったこと自体108円の壁を破ったテクニカルな側面が強かったことを考えれば、110円に達することができなかったドル円が108円前後に反落すること自体はあまり違和感のない話とも言えます。また、今日明日開催されるFOMCを前に、ここから先のドル買いの勢いはないと判断した投機筋がポジションを縮小するというのも考えられることです。ただ、急落のあった21:00過ぎの時間帯に株、原油先物、ユーロ等の他の通貨ペアに何ら反転の動きがみられない中でドル円だけが急落していることはやや不可解です。
テクニカルにはドル円は昨晩の急落で転換線、200日移動平均線、90日移動平均線を下抜けて、本日107.92にある基準線でいったん下げ止まった形です。このレベルは5/7の直近安値105.99から6/5高値109.85への上昇の半値戻し107.92とも完全に一致しており、テクニカル主導の下げであったことを考えると、きっちりテクニカルポイントでサポートされた印象です。また、107.90台は6/2の急騰以前にずいぶん長い間レジスタンスとして効いた水準でもあり、他の金融市場や通貨ペアに変化が見られない以上、いったんドル円の下落はこの水準で落ち着いてイベント待ちに入るのではないかと思われます。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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