ドル円反落 トランプ大統領の経済活動再開指針に有事のドル需要後退か(4/17午前)

17日午前の東京市場でドル円は108円台から反落。

ドル円反落 トランプ大統領の経済活動再開指針に有事のドル需要後退か(4/17午前)

ドル円反落 トランプ大統領の経済活動再開指針に有事のドル需要後退か

17日午前の東京市場でドル円は108円台から反落。8時台につけた高値108.08からほぼ一方向で下げ、10:30頃に107.65の安値をつけた後横ばいに転じ、東京時間正午現在は107.70レベルの取引です。

11:00に発表された中国の第1四半期GDPは前年同期比-6.8%と四半期ベースで初のマイナス成長となりました。事前予想-6.0%をさらに下回る数値でしたが、3月の鉱工業生産が予想以上の回復の動きを見せたこと等もあり、ドル円、株価への影響は限定的でした。
日経平均株価午前はトランプ大統領の段階的経済活動再開方針を好感し、一時前日比で600円超上昇し、492円高で取引を終えています。

ドル円は材料の深刻度により、リスク回避に反応する両通貨の買いの強さがまちまちで相場の方向性が読みにくくなっています。
昨晩海外市場では前日に続く米経済指標の悪化に、ドルが売られ、ドル円は深夜に107.17まで売り込まれる展開となりましたが、その後発表されたトランプ大統領の経済活動再開指針を好感して、リスクセンチメントが好転すると円が売り戻される動きとなりました。
本日は日経平均上昇にもかかわらずドル円は反落しており、これが実需や利食いのドル売りなのか、危機的ドル需要が緩んでのものなのか判別しにくい状況です。
ただ、全般的に危機感が緩んでくるとリスク回避→円売りへの「正常化」傾向が見られるので、今後しばらくはその構図でよいのではないかと思われます。

テクニカルにはドル円は108.11の基準線に頭を抑えられた形。昨日同様この上には108円台後半にかけ200日線、21日線、90日線等が並び上値は重くなっています。サポートも変わらず4/1安値106.92、一目均衡表の「雲」の上限が106.71、雲下限は105.78です。

欧米主要国や中国。韓国で、新型コロナウイルスの感染拡大がピークを過ぎたとの見方が広がる中で、これから全国に緊急事態宣言が拡大される日本にやや取り残され感が出てきています。今後これがドル円にどのような影響が出てくるかは、さらに複雑で本邦株価の動向を踏まえ、よく見極めが必要です。

ドル円反落 トランプ大統領の経済活動再開指針に有事のドル需要後退か

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