アメリカ2月雇用統計の予想(20/3/6)

日本時間2020年3月6日22時30分に発表予定です。

アメリカ2月雇用統計の予想(20/3/6)

米2月雇用統計の予想

米2月雇用統計の予想

(今回発表予想)3月6日10時現在

本日は米雇用統計の数値が発表されます。2020年1月はNFPで予想を上回り、新規雇用は好調が伝えられましたが、失業率と時給が下回ったために相殺された形でした。今回はFRBの緊急利下げ実施後に発表される雇用ですので、レンジから逸脱した数値になると、相場には影響がでそうです。

米2月雇用統計の予想 2枚目の画像

失業率…
1月の失業率は予想下回る3.6%となりました。2月予想は前月同様の3.6%です。
上のチャートをみると主要3地域で2018年央以降はほぼ横ばい傾向を辿っています。現状ではコロナウィルスの影響が3月頃から出始める可能性が指摘されており、今月含めてその端緒となる数値の悪化にでもならない限りは相場への影響は少ないと思います。
尚、ユーロの失業率は3月3日に1月分が発表され、予想通りの7.4%となりました。
(黒線の右側は今回の米国失業率予想を加味しています)

米2月雇用統計の予想 3枚目の画像

さて、今回もADPとNFPの比較をご参考程度に算出します。
上記チャートは、青:NFP、オレンジ:ADPとなっています。
暫くNFPとADPが同じ程度の伸びを辿っていましたが、トレンドは下降ながらも、2019年9月〜1月は青が突出しています。公務員分が多いNFPが上になるのは普通のことです。
今回はこれまでのADPとNFPが同数程度の伸びとの計算を省きます。昨年9月からの6ヶ月間はNFP>ADP社の傾向が続くと仮定すると、ADPの6ヶ月平均が15.5万人、NFPが5ヶ月間で19.6万人ですので、NFP>ADPは月4.1万人多くなっています。今回の2月ADP社18.3万人に乗せれば22.4万人がでます。ADPの下方修正をいれて、実質2月分の10.1万人と仮定すると14.2万人になります。レンジは14.2〜22.4万人とします。またこれまでの過去1年間の同数推移で比較すると、今回のNFPは▼9.7万人になり、NFPとADP差である公務員分3万人合わせても▼6.7万人になります。

平均時給…
1月平均時給は予想を下回る+0.2%になりました。2月は再度+0.3%の伸び予想となっています。この数値自体は個人消費に大きな影響を与えますが、結果がエコノミストレンジ内に収まればあまり材料視されないと思います。尚、年率ベースでは1月+3.1%で、2月は3.0%予想(レンジ+2.8〜+3.1%)ですので、今回予想の0.3%となっても年率では下がることになります。

ドル/円相場は、4日付けの「パウエルFRB議長記者発表2」で示したラインDの105円60銭まできました。この下は昨年8月底値の104円70銭〜80銭(下図ラインC)になります。
今日は週足チャートをご参照ください。現在はラインA(=111円80銭)ラインB(=105円60銭)の3角保合いの収斂の中にいます。切れればラインC(104円70銭〜80銭)のトリプルボトムトライになりますが、ここまで行けば既に3角保合いを下抜いているので、トリプルボトム抜けの可能性が高くなりそうです。この場合は新たな横サポートラインD(=101円30銭)が視界に入ってきます。
現在のスポットは下図で非常に微妙な位置にあり、しかも週足チャートですから、今日の雇用統計の結果次第で週足のNY終値が規定されることになります。
上値は106円70銭〜80銭、107円30銭に抵抗線があり、後者を越えない限り、来週もドルの上値が重い展開が続きそうです。
(2020年3月6日14:30、1ドル=105円80銭、1ユーロ=1.1235ドル)  

米2月雇用統計の予想 4枚目の画像

ドル円週足

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