ドル円一時109円割れ、株連鎖安止まらず (2/28午前)

28日午前の東京市場でドル円は続落。

ドル円一時109円割れ、株連鎖安止まらず (2/28午前)

ドル円一時109円割れ、株連鎖安止まらず

28日午前の東京市場でドル円は続落。昨晩NY市場で一時109.35の安値をつけた後、朝方は109円台後半で取引されていましたが、本邦株価の下落、米国金利の先安観に次第に値を下げ、東京時間12:30過ぎに一旦109.00を割り込んで円高が進行中です。
昨晩のNYダウが史上最大の下げ幅を記録したことを受け、本日日経平均午前も763円安で終了。米長期金利も低下して、10年物国債利回りは1.24%台の低水準で推移しています。

昨晩のNY市場の株価の急落は、基本的にはいずれも東京時間に既に材料となっていた、コロナウイルス関連のトランプ大統領の期待外れの記者会見と、米国内初の国内感染の確認といった悪材料を反芻したものでした。

ウイルス感染が市場にとって永遠に相場の悪材料となり続けると考える向きはいないはずで、いずれは中国での新規感染者数の鈍化に見られる感染縮小への取り組みの成果やワクチンの開発等で抑え込みに成功する、SARSの時のように気温の上昇とともにウイルス自体が自然消滅する、あるいはインフルエンザの亜種のようなものとして存在自体に慣れて対応が固まる、市場がこのテーマに飽きる(織り込みが終了する)等の形での収束が予想されます。

ただ、各国の徹底封じ込め策による産業活動の低迷、運輸、観光業等への打撃等が想定を上回りつつあり、また、サンクチュアリのような存在だった米国内での感染拡大、トランプ大統領の「株価は自分が再選されればロケットのように上昇する」発言等から、これまで考えられていたよりも正常化が先のことになるのではないかとの見方が、市場の不安をかき立てています。
中国や日本で、いったん回復したウイルス感染者が、再度陽性となる事例が報告され始めていることも、解決までの時間軸を今後さらに先にずらす可能性があります。

テクニカルにはドル円は昨日の下げで当面のサポートと目されていた21日移動平均線を下抜け、本日はさらに一目均衡表の「雲」を突き抜けて下落。サポートとしては108.41に200日移動平均線がまだ残されています。
ただ、相場の下落に勢いがあること、また、株価の暴落に近い商状に比べると円高にはやや出遅れ感もあり、この200日線を下抜けると本格的な円高局面になる可能性があり注意が必要です。

ドル円一時109円割れ、株連鎖安止まらず

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