ドル円110円台前半 トランプ大統領のコロナウィルス関連会見には反応薄
27日午前の東京市場でドル円は110円台前半での取引。本日午前も米長期金利の動きにほぼ沿った動きとなりましたが、続落した日経平均には追随せず、正午現在は110.20-25レベルでの取引です。日経平均株価は一時22,000円を割り込み、401円安で午前の取引を終えています。
トランプ大統領は東京時間午前8:30過ぎより新型コロナウイルスに関する記者会見をCDC関係者などとともに行い、ペンス副大統領をコロナウイルス対策責任者に任命すると発表しました。
大統領は米国においてウイルス感染は初期段階で、万全の体制で臨む準備ができていると強調。CDCが「米国内の感染拡大は不可避」と発言したことについては、「不可避だとは思わないが、そうなるだろう」と肯定的でした。株価の下落に関しては、金融市場がウイルス拡大の最悪のシナリオを想定したことに加え、民主党の候補者が見せ場づくりにウイルス感染を利用したことも原因だとし、大統領選が終わり、自分が再選されれば「株はロケットのように上昇するだろう」と述べました。
トランプ大統領の記者会見からあまりポジティブな内容は読み取れなかったことから、記者会見中に米株価指数先物は下落、ドル円は110.45レベルから一時110.19まで下落しました。しかしその後は値を戻しており、全般的には反応薄。
尚、本日午前中に感染拡大対策が続く韓国で利下げを行うと予想されていた韓国中銀は予想を裏切り政策金利を据え置きました。これを受け韓国ウォンは一瞬上昇したものの、その後は下落に転じ、韓国株も約1%下げています。
2日連続の大幅な下げの反動もあり、昨晩序盤に一時400ドル超上昇していたNYダウは、ウイルスの世界的拡大の警戒感に上値を抑えられ、さらにNY近郊の住民が新型コロナウイルスの経過観察になっているとの報道に腰を折られる形で反転し、結局終値では123ドル安と5営業日連続の下落となりました。ドル円もダウの下落局面では円買いが進みましたが、安値は110.18(昨晩安値はロンドン時間の110.13)と限定的でした。
テクニカルにはドル円は昨日と変わらず、21日移動平均線(本日110.04レベル)に支えられ、基準線に絡む動き。株価の下落の割には下値を追っていない印象です。
ただ、トランプ大統領の会見が不発に終わった上に、午前中にCDCがカリフォルニアで米国内としては初めて感染経路のわからない感染者が見つかったと発表したことが報じられるなど、今晩の米市場で株価の続落も警戒される中、ドル円も下値不安が払しょくできない状況です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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