ドル円、米市場休場で閑散商い。本日は日銀金融政策決定会合に注目
海外時間の為替概況
20日(月)の海外市場でドル円は狭いレンジ内で膠着。欧州勢参入後に一時110.11まで下げ幅を広げるも、米国時間朝方にかけて110.21まで持ち直す動きとなりました。キング牧師の日(Martin Luther King Jr. Day)で米国市場が休場となる中(市場参加者が激減する中)、海外時間の高値と安値の差は僅か10銭に留まりました。尚、国際通貨基金(IMF)は昨日、世界経済見通し(WEO)を発表し、2020年の世界経済成長率を3.3%(昨年10月時点は3.4%)へ0.1%ポイント下方修正しましたが、市場の反応は限定的となっております。
ユーロドル相場は上昇後に反落。欧州勢参入後に一時1.1103まで上昇するも、節目1.11丁度をバックに戻り売りが強まると、英ポンドの下落に連れたユーロ売りも重なり、米国時間朝方にかけて、安値1.1077まで反落しました。もっとも、キング牧師の日(Martin Luther King Jr. Day)で市場参加者が激減する中、引けにかけて持ち直す展開に。本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では、1.1094近辺で推移しております(1日を通して一目均衡表雲上限1.1106と、雲下限1.1071に挟まれた動き)。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、1/8に記録した安値107.64をボトムに反発に転じると、先週末(1/17)にかけて、高値110.29まで上昇しました。この間、主要レジスタンスポイントである200日移動平均線や、一目均衡表転換線、一目均衡表基準線、一目均衡表雲上限、ボリンジャーミッドバンド、昨年11月以降幾度となく続伸を阻んできた109.70近辺の抵抗帯を突破した他、強い買いシグナルを表す三役好転も点灯するなど、テクニカル的に見て、「地合いの強さ」を意識させるチャート形状となっております(3営業日連続で終値ベースでの110円台維持)。
但し、ファンダメンタルズ的に見ると、@日米金融政策の方向性の違いや、Aトランプ米大統領の弾劾リスク、B米国ファンダメンタルズの冴えない結果、C米中貿易摩擦の再燃リスク(第1段階合意署名は実現するも、第2段階合意は後ずれする公算大。事実、中国共産党機関紙・人民日報傘下の環境時報は「米中第2段階通商交渉はすぐに始まらない可能性がある」と報道)、D英国を巡る不確実性、E朝鮮半島を巡る地政学的リスク、F中東情勢の緊迫化など、ドル売り・円買いを想起させる材料は今尚たくさん残っている状況です。
以上の通り、ドル円は、テクニカル的に「底堅さ」を見せつつも、ファンダメンタルズ的な「弱さ」が続伸を阻むシナリオが想定されます。本日発表される日銀金融政策決定会合では金融政策の現状維持が見込まれており、直後は失望感からドル円が軟化する可能性もあります(110円台を維持できなかった場合、109.70近辺に控える俄かロング勢のストップを付けにいくシナリオも想定)。米中及び中東を巡るヘッドラインや、日銀金融政策決定会合及び黒田総裁会見を睨みながらも、一巡後のドル円下落をメインシナリオとして予想いたします。
本日の予想レンジ:109.80ー110.40
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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