ドル円 ついに110円台乗せ、ドル高基調継続も(1/14夕)

14日の東京市場は、ドル堅調裡。前日NYで越えられなかった110円の壁を超え、昨年5月以来となる高値を記録している。

ドル円 ついに110円台乗せ、ドル高基調継続も(1/14夕)

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14日の東京市場は、ドル堅調裡。前日NYで越えられなかった110円の壁を超え、昨年5月以来となる高値を記録している。

ドル/円は寄り付いた109.90円レベルを日中安値にドルが強含み。ただ、それでも当初は上げ渋りの様相を呈したが、110円の壁を一旦超えると、そのままスルスルと110.20円台まで続伸している。先物取引のNYダウや、現物の日経平均株価などが堅調推移をたどったことが、本日も好感されていたようだ。
目先高値を示現後は再び上げ渋るも底堅く、110円レベルが今度は逆にサポートに。16時時点では110.10円前後で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中通商協議」と「イラン情勢」について。
前者については、15日に「米中通商協議」の第1段階合意文書へ両国首脳同士のサインが予定されるなか、米財務長官から「翻訳にともなう内容の変更なし」との発言も聞かれ、改めて合意が確実視されていた。また、米財務省が半期に一度の為替報告書を発表。そのなかで、「主要な貿易相手国に為替操作国はなかった」と報告し、中国の為替操作国指定解除を明らかにしている。

対する後者は、AP通信が、イランのテヘランで行われているデモについて「警察が実弾を発砲した」と報じ物議を醸すなか、イランの司法府長官が「ソレイマニ司令官を暗殺した米大統領は法的に裁かれるべき」との考えを示したとされるなど、両国の微妙な関係は依然として継続している感を否めない。なお、トランプ氏からはイラン司令官殺害について、「脅威があったか否かは重要な問題ではない」との発言が聞かれていたようだ。

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昨年12月の半ば以降、幾度となくドルの抵抗として寄与してきた109.70円レベルを昨日突破したことに続き、本日東京時間には110円の壁を超える展開となっている。直近安値を記録した8日からは1週間で2.5円も上昇しており、短期的にはやや行き過ぎの域に入ってきたが、リスクがドル高方向に高いことは間違いない。フィボナッチを参考にした次の抵抗110円半ばをめぐる攻防が注視されている。

材料的に見た場合、「米貿易問題」や「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」など注意すべき要因は依然として少なくない。うち「米中通商協議」に関しては楽観論が支配的。それが米株高などに繋がりドル高も支援しているが、高値警戒感から相場格言のひとつである「噂で買って、事実で売れ」の具現化を懸念する声も聞かれはじめている。また、「イラン情勢」も不安感は確かに足もと後退しているものの、前述したように水面下では気になる動きが続いているようだ。調整的な動きにも一応の警戒を要したい。

テクニカルに見た場合、昨年12月以降ドルの上値を抑制してきた109.70円レベル、そして110円をともに超えてきた。ポジションの偏りこそ気掛かりだが、リスクはドル高方向にバイアスが掛かると考えて間違いなさそう。ちなみに、次のターゲットは昨年高値112.40円を起点とした下げ幅の76.4%戻しは110円半ば、あるいは110.65-70円などとなる。ドルはさらなる続伸も。

一方、材料的に見た場合、12月の消費者物価指数など幾つかの米経済指標が発表されるほか、NY連銀総裁やカンザスシティ連銀総裁らによる講演内容が予定されており、それらに注意を払いたい。
また、シティグループやJPモルガンチェースなどの大手金融機関の決算発表も見込まれおり、そちらの内容を警戒する声も別途聞かれていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.50-110.50円。ドル高・円安方向は、110円の壁を超えたことで、次のターゲットは110円半ば。その少し上、110.65-70円は昨年5月21日高値が位置している。
対するドル安・円高方向は、これまで抵抗だった109.90-00円が今度はサポートとして寄与するのか否かに注目。ただ下回っても109円半ば、109円前後など50ポイント程度ずつ下がったレベルにはテクニカルポイントが存在し、底堅い印象だ。

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