ドル円、中東情勢に進展が見られず、ひとまずショートカバー主導で持ち直す展開
海外時間の為替概況
昨日の外国為替市場でドル円は下落後に急反発。中東情勢の緊迫化(地政学的リスクの高まり→リスク回避の円買い)を受けて、日本時間朝方に、一時107.77(10/10以来、約3ヶ月ぶり安値)まで下げ幅を広げるも、先週末金曜日同様、107.70ー80エリアで下げ渋ると、その後はショートカバー主導で持ち直す展開となりました。海外勢参入後は、米・12月サービス業PMI(結果52.8、予想52.2、前回52.2)の良好な結果や、米株及び米長期金利の上昇(米10年債利回りは1.76%から1.81%へ上昇)、中東情勢に進展が見られなかったこと(恐怖指数VIXの低下)などが支援材料となり、米国時間午後にかけては、108.50まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では、108.44近辺で推移しております。
ユーロドル相場は上昇後に反落。欧州時間に発表されたドイツ・11月小売売上高(結果2.8%、予想1.0%)や、ドイツ・12月サービス業PMI(結果52.9、予想52.0)、ユーロ圏・12月サービス業PMI(
結果52.8、予想52.4)が市場予想を上回ったことで、欧州経済への楽観的な見方が広がり、ユーロドルは一時1.1206まで上昇しました。しかし、同水準で伸び悩むと、良好な米経済指標や、米長期金利の上昇が重石となり、米国時間午後にかけてやや値を落とす展開となりました。本稿執筆時点(日本時間5時00分現在)では、1.1190近辺で推移しております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は107.70ー80近辺のサポート(1/3安値107.84、1/6安値107.77)に続落を阻まれると、ショートカバー主導で108.50近辺まで持ち直す動きとなりました。一目均衡表・三役逆転(※強い売りシグナルを表す)はまたしても失敗に終わっております。とはいえ、108円台後半には200日移動平均線や、一目均衡表転換線、一目均衡表基準線、一目均衡表雲上限などレジスタンスポイントが複数控えており、ここからの上値追いに注意が必要と考えられます(上値余地が乏しい可能性あり)。
ファンダメンタルズ的に見ても、@日米金融政策の方向性の違いや、Aトランプ米大統領の弾劾リスク、B米国ファンダメンタルズの冴えない結果、C米中貿易摩擦の再燃リスク、D英国を巡る不確実性(英合意なき離脱リスクの再燃)、E朝鮮半島を巡る地政学的リスク、F中東情勢の緊迫化など、ドル売り・円買いを想起させる材料が沢山残っている状況です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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