ドル円見通し クリスマスで小動き、膠着状態で3日を経過(19/12/26)

12月26日は欧州市場が連休となるため日中はアジア勢中心、夜は米国市場時間から経済指標等を見定めて動きやすくなると思われる。

ドル円見通し クリスマスで小動き、膠着状態で3日を経過(19/12/26)

【概況】

ドル円は12月20日未明安値109.15円から週明け12月23日朝高値109.53円まで戻した後はやや下げ、24日と25日はクリスマスで109.40円を挟んだ小動きにとどまった。25日夜には一部ベンダーのレート提示で109.48円の高値と109.25円の安値をつけたが、26日8時過ぎ段階では109.38円近辺で引き続き膠着状態のなかにある。12月26日は欧州市場が連休となるため日中はアジア勢中心、夜は米国市場時間から経済指標等を見定めて動きやすくなると思われる。

12月23日からのほぼ横ばいの膠着状態も3日を経過したが、持ち合いも3日、4日経過すると膠着状態のストレスが溜まって持ち合い放れからはストレス解放となって大きく動きやすくなるものだ。当面は12月20日未明安値109.15円を割り込んで続落へ進むのか、23日高値109.53円を超えて続伸できるのかにより、年末への流れも決まってくると思われる。
北朝鮮からの米国へのクリスマスプレゼントは無かった。国際政治、外交的にも既に年末に差し掛かって大きな手掛かりとなるような材料には欠けると思われる。

【凡そ0.50円幅でやや右肩下がりのボックス相場】

12月12日夜に米中通商協議第1段階合意報道(トランプ大統領の合意承認)で急騰となり12月13日には109.70円をつけた。12月13日は合意内容の概要が示されたが、12月15日からの関税拡大は回避したものの既発の制裁・報復関税の引き下げ等については市場の期待を下回る限定的なものだったために13日深夜安値109.20円へ反落した。この時の下げ幅は0.50円。それでも合意は合意として年末年始へ向けてはリスクオンでよいだろうという株式市場の楽観的な上昇もあってドル円も持ち直した。
NYダウは12月19日から3連騰で終値ベースの史上最高値を更新、ナスダックは9日連続で史上最高値を更新する楽観ぶりだったが、ドル円は株高の楽観と比較すればかなり慎重な反応に止まり、12月19日高値109.67円では12月13日高値を超えられず、20日未明には109.15円まで下げて12月13日深夜安値をわずかに割り込んだ。

週明けからの株高継続でも値動きは鈍いままだった。株式市場の楽観に対してドル円は@先行きの米中対立再燃リスク感、A英国のブレクジット問題でも1月末の離脱からは現実的な混乱が始まる可能性があるというリスク感、B米連銀が利下げを中断したものの利下げ状態を当面は継続して低金利政策を維持することとそれと同調した世界的な金融緩和傾向の継続感、それらを意識するために株式市場の様には楽観できないという市場心理となっている印象だ。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは12月13日深夜安値から4日目となる12月20日未明安値を直近のサイクルボトムとし、12月17日未明高値から4日目となる12月23日朝高値で既にサイクルトップをつけた可能性があるとしていたが、23日夜からの横這いが続いて20日未明安値から3日を経過したため、25日朝時点では23日朝高値を直近のサイクルトップとした弱気サイクル入りとして25日の日中から27日にかけての間への下落を想定した。
12月26日朝時点もまだ横ばいのため、引き続き23日朝高値を超えない内は26日の日中から27日朝にかけての間への下落余地ありとし、23日朝高値超えからは強気サイクル入りとして26日の日中から30日朝にかけての間への上昇を想定する。

60分足の一目均衡表では12月23日午後以降が横ばい推移のために遅行スパン及び先行スパンは実線と交錯して方向感に乏しい。このため12月23日朝高値109.53円超えからは上昇再開として遅行スパン好転中の高値試し優先とするが、20日未明安値109.155円割れからは遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は相場が横ばいのために50ポイントを挟んだ横ばいに止まっている。60ポイント超えからは上昇再開とみるが、次の40ポイント割れからは下げ再開とみる。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、12月20日未明安値109.15円を下値支持線、12月23日朝高値109.53円を上値抵抗線とする。
(2)23日朝高値を上抜けない内は一段安余地ありとし、12月20日未明安値割れからは109円前後試しを想定する。109円前後は押し目買いも入りやすいとみるが、109円割れから続落に入る場合は27日へ向けて108.75円前後まで下値目処を引き下げる。
(3)23日朝高値超えからは強気サイクル入りとして26日の日中から30日午前にかけての間への上昇期に入るとみる。その場合は当初の上値目処を12月13日高値109.70円とし、超える場合は110円試しを想定する。ただし米国株式市場がさらに一段高へ走る等のリスクオン全開とならなければ110円手前では戻り売りにつかまりやすいとみる。

【当面の主な予定】

12/26(木)
休場 オーストラリア、ニュージーランド、香港、英国、フランス、ドイツ、スイス、南ア、カナダ
14:00 (日) 11月 新設住宅着工戸数 前年同月比 (10月 -7.4%、予想 -8.1%)
22:30 (米) 新規失業保険申請件数 (前週 23.4万件、予想 22.4万件)
22:30 (米) 失業保険継続受給者数 (前週 172.2万人、予想 169.2万人)

12/27(金)
08:30 (日) 11月 失業率 (10月 2.4%、予想 2.4%)
08:30 (日) 11月 有効求人倍率 (10月 1.57、予想 1.57)
08:30 (日) 12月 東京都区部消費者物価指数・生鮮食料品除く 前年同月比 (11月 0.6%、予想 0.6%)
08:50 (日) 11月 小売業販売額 前年同月比 (10月 -7.1%、予想 -1.4%)
08:50 (日) 11月 鉱工業生産・速報 前月比 (10月 -4.5%、予想 -1.1%)
08:50 (日) 11月 鉱工業生産・速報 前年同月比 (10月 -7.7%、予想 -8.3%)

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る