トルコリラ円見通し 12月20日未明からの三角持合い上放れで戻りを試すか(19/12/26)

クリスマス明けの26日朝は18.40円を超えてやや戻し気味だ。

トルコリラ円見通し 12月20日未明からの三角持合い上放れで戻りを試すか(19/12/26)

【概況】

トルコリラ円は12月20日未明安値で18.33円まで大幅下落したところから20日夜高値18.48円まで戻したが、その後は戻り高値を切り下げつつも新たな底割れを回避して下げ渋り気味の三角持合い型を形成してきた。
12月24日から25日にかけてはクリスマスで市場の動意も薄く、24日早朝に18.35円、25日午後にも同値をつけたが20日安値割れには至らず、クリスマス明けの26日朝は18.40円を超えてやや戻し気味だ。
既に年末に入り、国際政治的な動きや重要な経済指標の発表等も乏しくなり、市場も動意付きづらい状況にある中で、12月13日夜から12月19日までの5日連続陰線による大幅下落一服感からやや買い戻されても良いところかもしれない。

しかし、中勢レベルでは10月後半からの「19円台に乗せても維持できず、18.80円前後を下値支持線とした1か月強の持ち合い」から転落した状況にあり、日足のボリンジャーバンドは収縮から膨張に転じて下落トレンド入りを示唆する状況にあること、概ね4か月前後の底打ちサイクルや、より長期の40週前後の底打ちサイクル等による安値形成期に入っている印象が強いため、短期的な下げ渋りからの戻しを入れても戻り売りから更に一段安へ進みやすい状況にあると思われる。

【対ドルでのリラ安やや一服】

ドル円は12月13日高値109.70円から20日未明安値109.15円まで反落した後は109.40円を挟んでほぼ横ばいの動きとなっている。また12月13日から20日にかけてのトルコリラ円の下落を助長してきたドル/トルコリラでのドル高リラ安が12月24日までの上昇で一服しているため、トルコリラ円も下げ渋りないしはやや持ち直して良い環境となっている。
しかし、ドル/トルコリラは今年10月15日高値を突破して5月以来の高値水準となり、中勢レベルのドル高リラ安感が強まっているため、ドル高リラ安が再開する場合はそれを打ち消すようなドル円での円安が発生しないとトルコリラ円での下落基調に歯止めがかからなくなることも考えられる。
前日のレポートで指摘した様に、トルコリラ円は11月から12月にかけて戻り高値をつけても年末年始へ下落すパターンをここ数年繰り返してきている事も念頭に置いておきたい。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、12月20日未明安値を前回のサイクルボトム、20日夜高値を同サイクルトップとした弱気サイクル入りとして25日から27日朝にかけての間への下落を想定してきた。20日未明安値割れを回避しつつ戻り高値が切り下がる形での「抵抗線切り下がり・支持線フラット型の三角持ち合い」の様相となっているが、26日午前の上昇で18.40円を超えているため、24日午後高値18.41円超えを条件として三角持合い終点の25日午後安値を直近のサイクルボトムと仮定する。高値形成期は27日夜にかけての間と想定されるので既に反落注意期に入っているが、20日未明安値割れ回避の内は上昇余地ありとし、20日未明安値割れからは新たな弱気サイクル入りとして30日午後から1月3日にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では12月20日からの三角持合いにより遅行スパンは実線と交錯を繰り返しているが、26日朝の上昇で先行スパンへ潜り込んできている。先行スパン上限は抵抗となりやすいと思うが、先行パン突破からは遅行スパン好転中の高値試し優先とし、25日午後安値割れからは下げ再開とみて遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は12月20日未明からの三角持合いで安値ラインがほぼフラットだったのに対して指数のボトムが切り上がる強気逆行となり、26日朝の上昇で60ポイントを超えてきているため戻り高値を試しやすい動きとみる。50ポイントを割り込んでも切り返す内は上昇余地ありとするが、40ポイント割れからは下げ再開を疑う。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、12月25日午後安値18.35円を下値支持線、12月24日午後高値18.41円を上値抵抗線とみておく。
(2)24日午後高値を上抜く場合は強気サイクル入りとみて20日夜高値18.48円試しを想定する。20日夜高値を超えずに18.40円割れへ失速する場合は下げ再開を疑うが、24日午後高値を上抜いた後も18.40円以上での推移なら27日の日中も高値を試しやすいとみる。
(3)12月25日午後安値18.35円割れからは下げ再開とし、20日未明安値割れからは一段安入りとなるため、18.20円前後への下落を想定する。18.20円以下は反発注意とみるが、18.35円以下での推移なら27日の日中も安値試しを続けやすいとみる。

【当面の主な経済指標等の予定】

12月26日
 16:00 12月景況感 (11月 102.00)
 16:00 12月設備稼働率 (11月 77.2%)
12月30日
 16:00 12月経済信頼感 (11月 91.3)
12月31日
 16:00 11月貿易収支(10月 -18.1億ドル)

1月02日
 16:00 12月のイスタンブール製造業PMI(11月 49.5)
1月03日
 16:00 12月消費者物価 前年比 (11月 10.56%)
 16:00 12月消費者物価 前月比 (11月 0.38%)
 16:00 12月生産者物価 前年比 (11月 4.26%)
 16:00 12月生産者物価 前月比 (11月 -0.08%)
1月07日 
 23:30 12月財務省現金残高 (11月 79億トルコリラ)
1月10日 
 16:00 11月経常収支 (10月 15.49億ドル)
1月14日
 16:00 11月鉱工業生産 前年比(10月 3.8%)
1月15日
 16:00 10月失業率 (9月 13.8%)
 16:00 11月小売売上高 前月比 (10月 -0.2%)
 16:00 11月小売売上高 前年比 (10月 5.9%)
1月16日
 20:00 トルコ中銀金融政策決定会合 政策金利 (現行 12.0%)

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