<< 東京市場の動き >>
13日の東京市場は、ドルが堅調裡。一時は109.60円台まで値を上げ、月間高値109.73円を意識した展開も観測されている。
前日欧米市場の流れを継ぎ、ドル円は109.30-35円の高値圏で寄り付いたのち、さらに続伸。日経平均株価が終値ベースで598円の大幅高となったうえ、時間外で取引されているNYダウ先物も3ケタ台の上昇を記録し、ドルの支援要因に。緩やかな右肩上がりの展開で、109.60-65円まで一時上昇している。月間高値にはとどかなったものの、16時時点でもドルは高値圏をキープし、欧米市場を迎えていた。
そうしたなか、ポンドは早朝に急騰。対円では下方向に大きなギャップを空けて寄り付くと、148円近くまで続騰した。遥か遠くだと思われていた年初来高値(148.87円)も気が付いたら視界内。年内に高値更新を期待する声も少なくない。
一方、材料的に注視されていたのは、「米中通商協議」と「英国情勢」について。
前者は、はじめにトランプ大統領から「中国との大きな通商合意が近づいている」との発言が聞かれたものの、過去に何度も裏切られたこともあり、影響は軽微。しかし、ブルームバーグが「米中貿易交渉が原則合意、現地時間12日午後に正式発表も」などと報じたことで、一転してドル買いが殺到した。なお、米中が「大筋合意」したことで、15日が期限とされていた「対中関税発動」も延期される見通しとなり、こちらもドルの支援要因に。
それに対して後者は、東京早朝に12日に実施された英総選挙の出口調査の結果として「与党保守党が過半数獲得の見込み」と伝えられたことが好感され、前述したようにポンド/円やポンド/ドルはギャップアップしてのスタートとなった。初動が一服したのちは、落ち着いた動きとなったが、それでも「ジョンソン首相がツイッターで事実上の勝利宣言」、「与党は過半数獲得どころか圧勝の見通し」などといった続報が流れたこともあり、ポンドは終日を通して高値圏。
<< 欧米市場の見通し >>
11日のFOMC結果発表などでも108.40-109.00円という過去1週間あまりのレンジを抜けていくことは出来なかったが、「米中貿易協議が第1段階で大筋合意に達した」とする報道を受けて、ようやくレンジを上放れてきた。リスクは間違いなくドル高方向にバイアスで、そのターゲットは月間高値の109.73円。そして月間高値を超えれば、いよいよ心理抵抗でもある110円トライがみえてくる。
材料的に見た場合、「米貿易問題」や「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」など気になる継続案件が少なくない。いずれも注意を要するが、市場の関心は「英総選挙」と「米中貿易交渉」に関する残務について。とくに後者は、ここから「ちゃぶ台返し」の動きはないと思われるが、それでも「合意」についてトランプ氏の署名がまだされていないうえ、「15日期限の対中関税発動延期」も決定事項ではない。最後の最後、「完全決着」までしっかりと動静を見極めたいところだ。
テクニカルに見た場合、109円レベルを上限としたレンジを上放れ、その勢いのまま109.60円台までドルは続伸している。
ちなみに、そんなドルの次のターゲットは月間高値の109.73円、そして心理抵抗の110円など。また110円台をしっかりと回復したならば、年初来高値112.40円を起点とした大きな下げ幅のフィボナッチ76.4%戻しに当たる110円半ばが意識される可能性がある。
本日は、11月の米小売売上が発表される予定となっているほか、ウィリアムズNY連銀総裁による講演が実施される見込みで、それらは一応要注意。また、前述した「米中貿易交渉」に関した最後の最後、詰めの部分までしっかりと見極めたい。
そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、109.10-110.00円。ドル高・円安方向は、月間高値の109.73円をめぐる攻防にまずは注視。超えれば、心理抵抗の110円や110円半ばなどがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、109.20円レベルに弱いサポートが位置するほか、仮に下回っても昨日「しっかり」と上抜けてきた移動平均の25日線や200日線が位置する108.80-90円はかなり強いサポートとして寄与しそうだ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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