ドル円:5月24日のファンダメンタル分析
G7明けの東京市場では、株式市場が米国利上げ、英国のEU離脱懸念といったこれまでの材料に加え、G7で新規材料が出なかったことを背景に大幅安というスタートを切りました。どちらかというと為替市場参加者のほうが驚いたといった感じでしょうか、為替市場も株式市場を見ながら円売り介入が出ることは無さそうだとの判断で円買いが目立つ展開となりました。円買いの動きは終日続き、NY市場では一時109.11レベルまで水準を切り下げ、ユーロ円も122.39レベルまで下落、引けにかけて若干の戻しも出たものの、円高地合いのクローズとなりました。
ドル円:5月24日のテクニカル分析
ドル円は、次の材料はサミットということになりますが、G7において米国側が今回程度の円高では介入は容認できないという姿勢を改めて示したこと、また先週後半には110円台で輸出の売りが目立っていたこともあり、105円台からの調整局面が終わり、再び円高の流れに戻る可能性を考える状況となってきました。今回のG7を前に4月G20では通貨安競争を回避すること、また同じく4月に米国が示した為替監視リストには3つの要件(経常黒字、貿易黒字、為替介入)があり、少なくとも今の日本は経常黒字と貿易黒字の要件はあてはまっています。既に制裁にはリーチがかかっているわけで、介入をしたらアウトです。米国に周到に用意された感もありますが、介入は出来ないという網をかぶせられたといったところでしょう。昨日もそうでしたが、予想を上回る貿易黒字を背景に中長期的な円高トレンドへの回帰前の踊り場という流れになってきたと考えられます。本日は、109.60レベルをレジスタンスに、108.90レベルをサポートとする流れを見ておきます。
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